40.私もお好み焼きをパクっ
お好み焼きを、作りまくってる。
1時間くらいしただろうか。
『けぷ……』
『そーちゃ……♡ もー……たべられりゅー……♡』
二人の食いしん坊が、ひっくり返っていた。お腹をおっきくしている。
「そーちゃん、たべられりゅって、食べられるってこと?」
『ぬー』
あ、食べられないって意味ね。良かった、これ以上食べられたら、ど、どうしようって思ってたよ。
「とんでもない食欲ね」
「うむ……」
ふぶきも苦笑いしていた。多分、この先苦労するだろう、私に同情してるんだろうね。
「テンコを育ててたっていうけど、毎回こーだったの?」
「そうじゃな。何かと文句を言っては、美味美味と繰り返し、満腹になって寝るような子じゃった」
今も昔も、テンコはテンコだったようだ。
『なんですか、人の子よ。妾を見つめて』
「いや、別に……」
昔からそんな大食いだったせいで、こんなでっかくなっちまったのかと。
いや待て。これ、そーちゃんもそうなるってこと?
『ぷひー、ぷひー』
そーちゃんはテンコのお腹の上で眠っている。寝て食って寝て、を繰り返したら、このテンコと同じになる可能性、大!
そしたら、食いしん坊ででっかい神獣×2になる。ひぃい!
「そ、そーちゃん。駄目だぜ。食って直ぐねちゃ」
『やっ!』
「起きてほら運動」
『いないっ!』
いないって。おるやんけ。はぁああ。
将来が不安だ。
そういえば、パパドラゴンって結構おっきいし。これと同じレベルに、でっかくなるってぇわけ。
あばば。
「まあ、その、あれじゃ。どんまいじゃ」
ふぶきが私の背中をなでてくれる。
同情するなら金を、ってさっき大金もらいましたね。3000万円。
でもさー、この調子でいくとさー、すぐにお金なくなっちゃうんですぜ。
「まあ、金は稼げばよいじゃろうて。おぬしら腕っ節はあるわけじゃしな」
「そらそーか……。よし、がんばろ」
その前に腹ごしらえだ。
「さぁお好み焼き作ろって、キャンピー?」
キャンピーがなんと、もう作ってくれていた!
「ありがとキャンピ~君は本当に有能キャンピングカーだよお~」
「…………♡」てれてれ。
照れてるキャンピーがまた可愛いんだこれが。
私はキャンピーの作ってくれた、できたてお好み焼きを一口。
ん~!
「うましっ!」
いやぁ、お好み焼きってひっさしぶりに食べるけど、美味いわー。
ソースのこうばしい香りが、鼻を抜ける。
キャベツの甘さ、そして豚肉の油、そんでもってソース。それらが渾然一体となって、とんでもないうま味へと昇華している。
「追いソース、そして追いマヨ」
体に悪いってわかっていても、やってしまう。
ソースらを追加。
ん~。濃厚さが増したっ。
やっぱ粉物はソース&マヨをドバドバにするのが良いよね。
「…………」
テンコ達を、見る。まあ、彼女らも贅沢したんだ。私もちょいと贅沢しても、許されるよね。
ってことで、私はKAmizonで、缶コーラを購入。
「きんっきんに冷えてやがる……!」
「なんじゃ、酒は飲まぬのか?」
とふぶきさん。
「私苦手なんよ」
「ふぅむ……そこは聖女ごとに違うんじゃな」
そらそーでしょうが。個人個人で好き嫌い異なるんだしさ。
ソースたっぷりのお好み焼きを食べて、喉が渇いてる。しょっぱくて美味しいものを食べた後に。
プシュッ!
プルを開けて、コーラを一気に流し込む!
ごくっごくっごくっ!
くぅう~~~~~~~~!
「美味いっ!」
冷えたコーラの美味いこと美味いこと。
しょっぱさが炭酸で洗い流される。
よく冷えたコーラが喉を潤す。
すると不思議と、またしょっぱいものが食べたくなる。
「…………」すっ。
「キャンピー! それは……広島風お好み焼き!?」
焼きそばが挟まった、うっまそーな広島風のお好み焼きがでてきた!
「あ、あなた……いつの間に?」
「…………」ふっ。
何でもできる子だと思ってはいたけど、まさかレシピまでインプットされているとは!
「いやそれは我が作ったやつじゃぞ」
「キャンピーさん……!?」
さも自分で作ったかのような感じでていたのにっ!
「もお~、お茶目さんなんだから」
「…………」てへへっ。
しっかし。
「ふぶきってお好み焼き作れるんだ」
「うむ。召喚者と一緒に暮らしておったのでな」
召喚者はもれなく異世界人だ。一緒に暮らしていたら、料理を習う、もしくは一緒にご飯を食べる機会もあったろう。
そこで、習ったわけだ。なーるほどね。
「んじゃま、いただきやーす」
広島風ってそういえば食べたこと、ない? ある? かも。屋台とかで売ってるの見たことあるかもって感じ。でも何年前だろうね。
お祭りの出店なんて、それこそ、子どもの頃行ったきりだもんね。大人になるにつれていかなくなる。てゆーか、一人でいけるかそんなとこって話しだ。ははっ(千葉マウス風暗黒微笑)
気を取り直して。
私は広島風を実食。
下に焼きそばが引いてある。上のお好み焼きを分割し、下の麺と一緒に口の中に放り込む。
はふっ。
ううむ、美味い。
さっきの普通のとはまた別の食感。口の中で麺と、そしてお好みやきとが混ざり合う。
美味い。炭水化物に炭水化物って、どうしてこんなに遭うんだろうか。
ソースたっぷり麺と、シャキシャキキャベツ&粉ものとがあうあう。
ソースの塩っ気を、野菜や小麦粉の甘さまで中和。否! まざりあってさらなるうま味へと化学反応を起こしている!
焼きそばとお好み焼き、一気に食べれるなんて、うーん、贅沢だ。
そして喉が渇いたら、キンキンに冷えたコーラを流し込む。これもまた美味しい。
お好み焼きによって奪われた水分&過剰摂取した塩分を、コーラが洗い流す。
コーラの清涼感、そしてその後にやってくるのは、不思議と塩っ気のあるものを食べたいという食欲。
お好み焼き(しょっぱい)→コーラ(あまい)→お好み焼き(しょっぱい)。
ぬ、抜け出せない! この無限ループから!
「お好み焼きだけで、そんなに幸せそうな顔ができるなんて、幸せな人生を歩んでおるのう」
「まあ、自分社畜長かったんで。地の獄での生活が……長かったんで……」
こういう、普通の幸せがですね、一番って感じるんすわ。
別に高級料理を食べなくってもね。
といってるあいだに、またしょっぱいものが恋しくなる。
「余った焼きそばの上に、目玉焼きをのっけてみたのじゃ」
「『おいしそー!』」
ん?
「おいこら神獣たち。なに目をらんらんと輝かせてるんだい?」
さっきまで、ぐーすか寝ていたテンコとそーちゃんが、私の隣にやってきていた。
『まぁま! ごはん! これ、たべりゅー!』
『フッ……このテンコを差し置いて、美味なるものを食そうなどと、良い度胸です』
別に差し置いてないし。
『あー! あー! まぁま! まぁま! このこれ! 茶色! たべりゅー!』
そーちゃんってば、焼きそばに興味津々のご様子。
「えーっと……私の分なんだけど……」
『まぁままぁま! たべりゅー! たべりゅのーーーーーーーーー!』
「わ、わかったわかったってば……」
お皿の上に、少しだけ、焼きそばを盛ってあげる。
もちろんテンコの分も(うるさいから)。
二人とも焼きそばを、ずるずると食べる。
感想はわかってる。
『美味!』
『びみー!』
『これでは足りません!』
『たりにゅー!』
ああ、やっぱりか。
どーせこーなるだろーとは思ってたよ。
ふぶきが苦笑しながら、下準備をする。
キャンピーもやる気十分そうだ。両腕を曲げている。
まあ、料理人が多いのは結構なこと。だけど、さあ。
『ずるずる……美味!』
『ちゅるるるんっ! びみー!』
『おかわりです!』
『おかわりぇー!』
食べ過ぎなんすよあんたらさぁ。
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