39.開催お好み焼きパーティー!はらぺこ神獣、大絶賛
蒼銀竜山、山頂。
なぜかあるログハウス前にて。
私たちは、お好み焼きパーティを決行することになった!
なぜって?
『スミコよ、馳走はまだですかっ?』
『まぁま、ちそー! ちそー!』
「…………」
食いしん坊×3が、腹を空かせてるからです!
まあ友達であり、保護者だからね。私。面倒見ないといけないわけよ。年長者としてね。それに普段世話になってるし、キャンピー&テンコには。
「さぁて、お好み焼きつくりますよ~」
蒼銀竜ことふぶきに、用意して貰った、ホットプレートの前に私は立っている。
ちなみに、ここ、なぜか電化製品、電源を差し込まなくても使える。
なんで? って聞いたら、ふぶきってば「そういうもんじゃから」としか答えてくれなかった。うーん、アバウト!
「ではまず……ホットプレートに電源を入れます。で、あちあちになるまで待ちます」
じっ、とテンコたちがホットプレートを、見つめていた。みんな並んでるの可愛い。
そーちゃんを、キャンピーが抱っこする。
その背後にテンコが控えてる。
小→中→大だ。なにが? サイズが。
『まぁま、まぁだ~? おなかすいたおなかすいたっ!』
『馳走はまだですか、人の子よ?』
お腹空いた警報が、二倍になっている件。うーん。まあ可愛いからギリ許せる。
「ホットプレートが温まるの待ちます」
『あったまりまりっ。あったまりまりった! はやくちそー!』
まりまりってなんやねん。
その後、ホットプレートが温まったタイミングで、油を投入。
「続いて生地を投入!」
ジュウウウウウウウウ!
『できたー!』
「できてない。キャンピー。危ないから、そーちゃん離しちゃ駄目よ」
「…………」びしっ。
キャンピーが敬礼をする。この中で一番、我慢が聞く子がまさかのキャンピングカーっていうね。
いやまあいいけども。
『スミコよ。その白い液体が今日の馳走ですか……?』
「そーよ」
『ふぅ……』
「なにそのため息……?」
『妾、神獣ですよ? そのような粗末な馳走で、満足するわけがありません』
ほー?
「絶対?」
『ええ。絶対。そんなのではこの美食家の舌は満足させられませんね』
『ちそー! ちそー! まぁま、ちそー!』
じたばた、と動くそーちゃん。キャンピーは、しっかり押さえ込んでいる。
ホットプレートは熱いからね。いいぞキャンピー。偉い。
「続いて、豚肉を乗っけます」
『む……何やら香ばしい香りが……』
ひくひくっ、とテンコが鼻を動かす。
少し焼き目がついてきたら。
「こいつの出番です」
『なんですその銀色の短い……鉄の……なんですそれ?』
「これは、ヘラ。こいつを使って、ひっくり返します」
『ほぅ……今のところ、妾のこの馳走への期待値は低いですよ。ただの白い塊に、生肉を乗っけただけの粗末な馳走で……』
「ひょいっと」
ぱふっ。
『んなっ!? なんですこれはっ! 黄金色のっ。美味しそうなっ。円盤が! 鉄板の上に完成したですってぇ!?』
ずいっ、とテンコがホットプレートに身を乗り出す。
「…………!」
キャンピーが背中で、テンコにスクリーンアウト(※バスケの技)をかける。
キャンピーがそれしなかったら、テンコのやつ、鼻がホットプレートで焼けてるところだった。
「ナイスキャンピー」
『わぁ~! おいちそー! まぁま! このちそー! おいちそー! きゃっきゃっ!』
自分で言ってて自分で笑ってるよ、そーちゃん。無邪気。まあ赤ん坊だからか。
「そして待って……仕上げにこれをかけます!」
取り出したるは、お好み焼きソース。
「これをどばどばっと!」
ジュウウウウウウウ!
『はぁん……♡ なんと! なんと……香ばしい香り! 匂いからして美味!』
『びみー!』
「続いてこの上に、かつおぶしをパラパラと」
『なんと!? お、踊っている! なんだかよくわからない、木の屑みたいなのが、お、踊っているますよ!?』
『しゅげー!』
いちいちリアクションが大きいな、腹ぺこ神獣×2。
「そしてマヨビームをかけます」
ボトルに入ったマヨを、遠くからかける。
しゃしゃしゃ、と稲妻を描くように。
「最後に青のりをかければ……完成、お好み焼きです!」
『こ、これは……なんと……なんだ? なんなんですかっ? なんとも形容できない形っ。面妖な食べ物っ! が、しかし! め、目が離せませんっ!』
「…………!」
キャンピーが頑張って、テンコをスクリーンアウトしていた。頑張れキャンピー。
もうちょいだ。
ふぶきが、焼き終わったお好み焼きを、紙皿にのっける。
「ほれ、テンコよ。熱いから冷ましてくうのじゃぞ」
『いただきます!』
ばくっ!
さませっつったのに。
『あつっ、あつっ、あつっ、はふっ、ほふっ、はふっ、はふっ♡』
熱そうにしながらも、テンコは口の中にいれたお好み焼きを、咀嚼する。
その大きな狐しっぽが。
バッ! 9本、扇のように広がる。
『美味! 圧倒的……美味!』
『ぬぁー! まぁまっ。そーちゃも、そーちゃもぉ~!』
そーちゃんもお好み焼きを食べたいのか、じたばたと身じろぎしてる。
ふぶきと協力し、次々と、お好み焼きを焼く。
「ほい、二枚目。どうぞ、そーちゃん」
私は紙皿にお好み焼きをのっける。
キャンピーが手を離すと、テーブルの上に、そーちゃんが飛び乗る。
そして、パクッ!
『うーーーーーまーーーーーーいーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!』
ボォオオッ!
「口から火ぃ吹いた……!?」
あんた氷のドラゴンじゃあなかったのっ!?
「正確に言うと、蒼銀竜は熱を操るのじゃ。周囲から熱を奪い凍らせ、その熱を使って炎を吐く」
「なるほど……氷と熱を使えるのね……蒼銀竜って……」
「うむ……しかし生後ゼロ日で火のブレスを吐くとは。なかなかやるのう。やはり、聖女のもとにいると神獣は育ちが早いのじゃ」
私がそばにいるから、そーちゃんは成長スピードプラスってこと?
『おおおお! そーちゃんよぉお! すごいぞぉ! もう火をふけるなんてぇ! すごいぞぉお! かっこいいぞー! わはははー!』
パパドラゴンは親馬鹿発揮していた。
『美味! 美味ですよ、美味!』
『びみー! びみー!』
食いしん坊(ただし語彙力ゼロ)の二匹が、お好み焼きを食べて、美味そうにそう叫ぶ。
「テンコあんたさっきまでお好み焼きがまずそうとか言ってませんでした?」
『スミコっ。おかわりです!』
無視ですかそうですか。そんなおっきな耳を持ってるのに、都合の悪いことは、聞こえないようですなー。
まあ、可愛いからゆるすけどさ。
『まぁま、これっ、ちょー、びみ! ちょーびみ~!』
「そら良かったね。たくさん食べな」
『うんっ! そーちゃ、まぁまのご飯、おきにいりに、とーろくしましたっ!』
「そりゃどーも」
私はふぶき&キャンピーと協力し、お好み焼きを焼きまくる。
テンコとそーちゃんが猛スピードで、お好み焼きを腹に入れていく。
『おかわりはまだですかっ!』
『めしー!』
まだ食べるのぉ?
ボウルいっぱいに作っていた生地が、もう無いんですが。
「まだ食べる?」
『当然!』『めちー! めちー! ちそー! めちー!』
脳裏に、翼の生えた札束が、昇天していくイメージがよぎった。
ああ、私、破産しないかなぁ、これぇ。
【作者からお願いがあります】
少しでも、
「面白い!」
「続きが気になる!」
「更新がんばれ、応援してる!」
と思っていただけましたら、
広告の下↓にある【☆☆☆☆☆】をタップして、
【★★★★★】にしてくださると嬉しいです!
皆様の応援が、作品を書く最高の原動力になります!
なにとぞ、ご協力お願いします!




