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捨てられ聖女は万能チート【キャンピングカー】で快適な一人旅を楽しんでる  作者: 茨木野


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38.食いしん坊たちのために、作るぜお好み焼き!



 そんで、子ドラゴンこと、そーちゃんを連れてくことになった、私。


 お土産に、山に生えてる美味しい野菜をもらえることになった。

 みんなで手分けして、野菜を引っこ抜いた。


「うぉ~……うまそ……」


 トマトにレタス、きゅうりに大根。

 そういったメジャーなお野菜を始め。


「まさかイチゴとか、果物まで生えてるとはね……」


 しかも現実で売ってるような、ちょー美味いお野菜&果物を手に入れたのだ。

 これで当面の食費が、食費が。


『人の子よ、腹が減りました』


『まぁま~。そーちゃ、おなかへり~』


 食いしん坊狐&ドラゴンが、食事を要求してきた。

 キャンピーはオロオロしている。


 この子は車として走らないと(あるいは、スキルを使わないと)、腹が減らないからね。


『馳走を』


『ちそー!』


 ああ。イメージが脳裏をよぎる。

 札束に翼が生えて、カナタへと飛び去っていくイメージがぁ~、はぁ。


 まあしょうがない。この子達の保護者でもあるんで、ご飯を食べさせてあげないとですね。


「食事を作るのかの? キッチンを貸すぞ?」


 と母ドラゴンさん。って、そうだ。


「えっと……名前は? 今更だけど」


「我は【吹雪丸】じゃ。ふぶきと呼ぶがよい」


「ふぶきさんね。キッチンなんてあるの?」


「うむ……ついてまいれ」


 私たちは、この山頂の奥にある、ログハウスへとやってきた。

 でっかい、2階建てのログハウスだ。


 中に入ると、これは。


「現代チックな内装ね……」


 洋間が広がってる。床には床暖房。しかもエアコンまでついてる。

 さらに、キッチンはオープンキッチンだ。


「どことなく、キャンピーの中と同じ感じがするわ……」


「このログハウスを作ったのもまた、おぬしと同じ聖女なのじゃ」


「あー……さっき言っていた、会ったことある聖女さんってやつ?」


「うむ。そうじゃ」


 ふぅん。なるほどね。

 キッチンはIHだし、冷蔵庫も完備してある。


「電気とかガスとか、水道とかってどうなってるの?」


「聖女パワーでなんとかなってる、らしいぞ」


 て、テキトー。なにそのテキトーな理論。

 聖女ってみんなこんないい加減なやつらなの?(なお、無免許で手術する女)


「まあいいや」


「ほんとよく似てるぞ……おぬしと我の知ってる聖女」


「え、まじ?」


「うむ、テキトーなところが特にな」


「ま、まあいいじゃん。深く考えてもしょうがないしさっ!」


 てことで、お料理開始である。

 つってもなぁ、今日は人数が多い。


 ならば、お手軽に準備が出きて、がーっと一気に作れる料理がいい。


「用意するのは、薄力粉、水、卵、あげたま、キャベツ、豚バラ肉」


『馳走ができましたかっ!』『まぁま、ちそー!』


 ママが馳走みたいになっていた。あかん。

 語彙力貧弱天狐のもとにいたら、そーちゃんまで語彙力が天狐レベルになってしまう。


「キャンピー、あっちでそーちゃんと遊んでなさい」


「…………」こくんっ。


 キャンピーはそーちゃんを抱っこして、キッチンから離れる。


『ねーちゃ、どうしてしゃべらないの?』


「…………」ふるふる。


『なんでしゃべらないの、なーんでーなんでー』


「…………」オロオロ。


 赤ちゃんドラゴンに翻弄されてるキャンピー。かわわわ。


『人の子よ。料理に集中するのです』


「わーってるって……ったく……」


 さて、では料理開始。

 まずは薄力粉に水、だし、卵を入れる。


「テンコ。あんた暇なら手伝いなさいよ」


『フッ……良いでしょう。何をすればよいのですか?』


「つむじ風をおこして、このボウルのなかのものを混ぜて」


『容易いことです』


 ぎゅぅううん、とボウルの中の液体が回転し出す。

 ハンドミキサーいらずだ。


「キャベツを切っておいたぞ」


 とふぶき。さすが。てゆーか。


「まだ指示出してないんだけど?」


「用意した具材から、なんとなく、何を作るかわかったのじゃ」


 うーんこれは有能。

 

「すごいわね」


「まあ……いちおうベビーシッターやっておったからの」


 そーいや、昔テンコのお世話をしていたことがある、といっていた。

 テンコ以外の子どもの面倒も、見ていたのかもしれない。


 となると、たくさんの子ども達に、料理を作っていたこともあるだろう。

 そんで、聖女(※召喚者)のそばにいたってことは、私が今から作る料理のレシピも、知っていたも不思議ではない。


「そんで豚肉……っていうか、オーク肉か。これを切って」


「承知じゃ」


 私たちはひたすらキャベツとオーク肉を刻む。


「よし、準備完了」


『馳走か!』『ちそー!』「…………」ぐったり。


 キャンピーがぐったりしていた。

 なんでや? そーちゃんの面倒を見ていたから?


 ばびゅんっ、とそーちゃんが私の顔にくっついてきた。


『まぁま、ちそー? ちそーできたのっ?』


「う、うん。あと焼くだけ。離れて、そーちゃん」


『やっ!』


「離れてってば……」


『やー!』


 わ、わがまま。テンコとはまた別のタイプのわがままっぷりだなこりゃ。

 この子の相手は、さぞ辛かったろう、キャンピー。


『そーちゃんよ』


 テンコが近付いてくる気配が感じる。


『一流の神獣ならば、より高みに登るものです。顔よりも、頭に登るのです』


『なるほど!』


 よじよじ、とそーちゃんが私の頭に乗っかる。これなら前が見える。


「ナイス、テンコ」


『フッ……わらわは早く馳走を食べたいだけです。勘違いしないでくださいね』


 あー、うん。でしょうね。ツンデレじゃなくてマジでそうだもんね、あんたの場合。


「さ、ご飯にするよ~。みんな集え~」


『馳走!』『ちそー!』「…………!」


 わー、と食いしん坊×3が、リビングに集結する。


「デカいホットプレートも、おいてあるぞ」


 とふぶき。まじここ何でもあるなぁ。


「特大ホットプレート、余ってるのがあるのが、持っていくか?」


「あざっす!」


 食いしん坊が多いので助かるぜえ!

 ん? 特大ホットプレート、もっていったら、さらに食費がかかるのでは?


 ま、いっか!


「旦那さんも食べるでしょ? どうやって食べる? ここに入れる?」


「外で食べるのかの。テーブルもあるし」


「OK」


 ってことで、みんなで外でご飯を食べることにした。


『人の子よ。今日の馳走は?』


「みんな大好き……お好み焼きです」


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― 新着の感想 ―
悲報!力のある聖女=テキトー!? その聖女さんどんな能力だったんやろうか……。
>「我は【吹雪丸】じゃ。ふぶきと呼ぶがよい」 あーそーだ、ドラゴンに化けてたのがふぶきだったな。 だとしても前の方で引用した部分のままだと、ふぶきが自分で帝王切開して出産したみたいになっちゃうんだけ…
お好み焼き・・・ コスパ最強かさましげふんげふん
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