32.崩壊した村を【エコカー】で一瞬で直しました
蒼銀竜山のふもとの村人達を助けた。
これもサービスってやつ。
シュナウザー女王が、村人から事情聴取を行った。
それによると、どうやら今朝方、大きな雪崩が起きたそうだ。
大きな雪崩が起きる前から、何度か、竜の鳴き声を聞いていたそうだ。
そして、何度目かの咆哮の後、雪崩発生、と。
「どうして異変を感じたのに、逃げなかったんですか?」
私は村長に尋ねてみた。
「今までも、何度か蒼銀竜様がお怒りになることはあったんです」
ほーん。てか、様って。
「なんで様なんてつけるんですか?」
「そりゃあもう! この山周辺の村を守ってくださってる、守り神ですから」
「へー……守ってるんだ?」
「はい。あの竜様がいるおかげで、この山の魔物達はかの御方を畏れ、息を潜めているのです」
はーん。なるほど。おっそろしいドラゴン様が怖いから、魔物がびびって外に出ない。
そのおかげで、山近くの村人達は、魔物に怯えず生きることができてる、か。
「蒼銀竜様は、何やら苦しんでおられるようです」
「といいますと……?」
シュナウザー女王が、村長に尋ねる。
「わしはこの村に長く住んでおります。竜様のご機嫌をある程度、そのお声から察することができますのじゃ。そのわしが思うに、蒼銀竜様は……何か今、苦しんでいる……そんな声がしますのじゃ」
ふぅん。何に苦しんでるんだろ。
女王は沈んだ表情になる。
蒼銀竜、神竜とは昔から深い仲だっていうからね。心配なんだろう。
「んじゃ、ま、さくっと行ってきますか。ね?」
「! はいっ!」
シュナウザー女王が私に抱きつく。
「まさか、蒼銀竜山へ登るのですか? 危険です……! 素人が入れる場所じゃあない。特に、今は異常気象を起こしております! 平時ですら並の村人では登れないのに……」
「ところがどっこい、こっちには心強い味方がいるんだなぁ。ね、キャンピー?」
ぷっぷー♪
軽快なクラクション。そう、我が相棒がいれば、登山なんて楽勝なのだ。
楽勝かな? 楽勝だな。うん。
「皆さんを降ろしたら、我々は山に登ります。ちょっちまっててください」
「しかし我らの住むところが……雪崩でなくなってしまって……」
「わかってますって。大丈夫。キャンピー。環境再生車!」
キャンピーのスキルが発動する。
彼女の持つ、壊れたものを治すスキルが、村の崩れた建物たちを修復していった。
「おお! なんとすごい! これはまさに……神の力……!」
村長が窓から、外の様子を見て叫ぶ。
やっぱうちの野外活動車はチートですわー。やるぅ~。
「これでもう大丈夫です」
「ありがとうございます! なんとお礼を言ってよいことやら……」
「どーいたしまして。さ、おりちゃってくださいな」
村人達が、ぞろぞろと野外活動車から降りる。
これで問題は一つ解決っと。
「あとは山登るだけね。頼んだキャンピー」
ぷっぷー♪
ご機嫌な我が相棒。
おっとこれから登山なので、給油はちゃんとしておかないとね。
私はKAmizonで燃料を購入し、キャンピーに給油を行う。
しかし、テンコといい、キャンピーといい、だいぶ大食漢よねぇ。男じゃあないけど。
塩胡椒や、オークを売ったお金はある。けど大食い×2がいるせいで、お金がものすっごいスピードで減っていくわ。
『どうしたのです、人の子よ』
大食いその1が、のそのそとこちらへやってくる。
「もうちょっと、食べる量って減らせないんすかね?」
『フッ……それは無理な相談ですね。スミコの作る飯はトテモ美味しいですから』
「……そらどーも」
しょうがない。ペットを飼っちゃった以上、ちゃんと食わせてあげる義務があるからね。
不味い飯を食わせるようなことはできないぜ。全く私はいい飼い主だなぁ、なぁんてね。
「よし、給油完了。いこっか」
「はいっ」『うむ』
私たちはキャンピーに乗り込む。
「山には魔物がおりますので! お気を付けて~!」
窓の外から、村人達がこちらに手を振っている。
「ご忠告どーもぉ……! さて、レッツゴーキャンピー!」
キャンピーが走り出す。目指すは蒼銀竜山だ。
雪上走行スキルがあるため、全くスリップすることなく、山を進んでいく。
ブロロロォ~。
蒼銀竜山の中を進んでいく。
森の木々も、雪面も、なんのそのである。
「問題は……魔物よねぇ……」
『魔物が音に気付いて、こちらに襲ってきますね』
風に乗って、音を拾ったらしい。テンコが敵の存在に気付いたようだ。
『どうします? 戦いますか? 人の子よ……妾は気力十分ですよっ』
さっきご飯たっくさん食べたからだろう。
テンコが珍しくやる気だった。しかーし!
「キャンピーの無敵の能力を忘れては困る! やっちゃえキャンピー! 魔物ぶっ殺し光線だ!」
進路上に現れた、名も無き魔物達。
やつらめがけて、キャンピーのライトから、魔物ぶっ殺し光線が照射される。
必殺ビームにあてられた魔物達は、一瞬で蒸発する。
『ふむ……なんと強く神々しい光。さすが、神獣を乗せる鉄馬車なだけあります』
テンコさんなんかご満悦の表情だ。
「怖くないの? あんたも一応魔物でしょう? キャンピーの魔物ぶっ殺し光線に当たったら死ぬのに」
『何を馬鹿な。キャンピーと妾は友誼を結んだ友。この子が妾を攻撃することなどありはしませんよ』
一応友達って思ってるようだ。
ぷっぷ~♪
キャンピーが軽快なクラクション音をならす。
どうやら、友達って言ってもらえてうれしいみたいだ。かわいい。
そういえば、テンコもキャンピーも幼いもんね。年の近い友達同士、仲が良いのかもしれないわぁ。
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