1日3分超短編集
あなたは苦しい時、嫌な時、自分にとって不利な時どうしていますか?
この物語は中学時代親の都合で家が心地悪いものとなってしまった女の子のお話です。
今日もなかなかやる気が出ない。感情にコントロールされている私は誘惑に弱く、やる気が出ないと何もできない。
だが、そんな私を唯一コントロールできるものがある。
それが卒業文集だ。中学を卒業して3年。今年は大学受験の年。卒業文集を見ると当時の出来事が思い出させる。文集にはみんなの将来の目標や中学時代の思い出がたくさん詰まっている。それを見ると自然とやる気が湧いてくるのだ。「自分も頑張ろう」と。
中学を卒業して私はみんなと一度も会っていない。なぜなら卒業してすぐに海外へ引っ越したから。理由は親の離婚。海外には逃げてきた様なものだ。私にとって家は居心地の悪い空間だった。毎日親の怒鳴り声が響く中、私は耳を塞いで部屋に引きこもっていた。
でも学校でクラスメイトは皆こんな私をいじめるどころか力になってくれた。
「大丈夫。話だったらいつでも聞くからね。」
「私も親が離婚していてずっとシングルマザーなんだ。離婚する前の二人、すごい怖かった。私もそうだから一人なんて思わないでね。」
女子も男子も関係なく皆が私を気にかけてくれた。気を遣わせてないか不安だったけど当時の私は本当に助けられた。
そして最終ページ。そこには皆から私へのメッセージが詰まっている。
「これからも負けずに頑張れ!」
「困ったら誰かを頼っていくんだよ!」
「3年間苦しいことも楽しいことも一緒に乗り越えてきたから大丈夫!」
何度見ても勇気湧いてくる。よし、また頑張ろう。
大変なことがあってもきっとそれなりに良いことはあるんじゃないかと私は思う。
人それぞれの良いことがきっと。
この物語の鍵は女の子の卒業文集と中学時代です。
あなたも卒業文集やアルバムを開くと懐かしくなったり、寂しくなったり、勇気ややる気をもらえたり。
あなたも久しぶりにアルバムを開いて見たらどうでしょう?