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33話 死神に次ぐ

皆様、更新が遅れてしまい、すいませんでした!

少し私生活などでバタバタとしてしまい、二週間ほど更新が出来ませんでしたので、これからはどうにか毎週投稿していくので応援よろしくお願いします。

『私を最高の天才に育ててよ。お兄ちゃん』

自室へと戻ってきた叡智は背中からベッドへと飛び込み、天井を見上げていたとき、先程の葵の姿が何度も繰り返されていた。

(なんだこれ?気持ち悪…)

実際、あの笑顔を目の当たりにして、一瞬面食らっていた。だが、それをある特別な感情であるという思考を何度も否定される。

「チッ…今日は何だか調子が悪い」

叡智は大きなため息をつき、目を少し閉じていると、そのまま夢の世界へと意識が移っていった。


─・─・─・─・─・─


時間は流れ、2週間後。定期テストの結果が中央広場の掲示板にでかでかと貼り付けられていた。

「なんでわざわざ俺も見に行かないといけないんだ…」

「自分で結果確認しないのは駄目!ちゃんと見に行かないと」

苦言を呈する叡智の右手首をがっしりと掴み、葵は中央広場へと繋がる廊下を歩いていた。

(にしても…時の流れというのは早いもんだな…やれることはやったが…)

今回のテストにて、叡智が葵に科した課題は「学年順位50位以内」というものだ。

これを定めたのは叡智は過去に勉強を教えた奴らの結果から逆算して設定した。

だが、今思えば“あの二人”を基準にしたのは間違いだったと叡智は思う。

(やっぱり…この学校での50位はこいつには難しかったか…)

次回からの課題の難易度を考えないといけないなと思い、一人反省会を繰り広げていると、叡智の顔に強い光が当たった。

中央広場に差し込む日光が叡智の顔の右側を光らせ、彼の銀白の髪がその光を反射して、神々しく輝いていた。

「おはようございます。神谷君、葵さん」

「…おはよう、和泉」

「朝からあなたは何をやってるんですか…」

「見て分からないか?行く必要もないところに無理矢理引きづられて連れてこられたんだ」

「あんたは見ないといけないでしょって…」

葵から静かな圧力を感じ、叡智は体に付いた埃を払いながら立ち上がると、結果の方まで歩いた。

「一位…全教科満点…か…」

自分の結果を見て、叡智は次に二位を見ると、日野和泉の名前があり、合計点数は1200満点中1119点であった。

「やはり…まだまだ君には敵わないですね」

「そうだな…いや、にしても81点差はおかしいだろ」

叡智は自分と和泉の点数差に流石に突っ込まざる追えなかった。

「そりゃあなたが満点取ってるんですから当たり前では?」

「ここまで差が開くのか…ちょっと自重しよ」

流石に目立ちすぎると思った叡智は肩をすくめていると、叡智の服を何かが引っ張った。

そちらを見ると、親指と人差し指で和泉は叡智の服を引っ張っていた。

「そんなこと言わないでください。これからも…あなたの本気に私を挑戦させてください…」

彼女はそのルビーのように紅い瞳をウルウルとさせながらこちらを見つめてきたため、少し虚を突かれてしまい、うっ、という声が漏れそうになった。

そして、叡智は露骨にいやな顔をしながら、分かった、分かったと自分の服を引っ張る和泉の手を離すよう言った。

「ま…これで一旦俺の2勝ということで、勝者の命令はまた考えとくよ。んで…あいつは何見てんの?」

「さぁ…?恐らく順位かと」

叡智と和泉が離しているとちょっとだけ離れたところで葵は順位発表を凝視していた。

「何見て…」

叡智が葵の目線の先に目をやると、声を出すのを忘れるほどの衝撃受けた。

そこには、二十位 藤原 葵の文字が刻まれており、叡智の予想では、この上位20位が張り出されるここには今回張り出される訳がないと思っていた出来事であった。

「これは…」

「やったよ!叡智!私二十位だって!」

そうはしゃぐ葵とそれを祝福する和泉を脇に、叡智は思考を加速させていた。

そして、一つの結論が出てきた、が、それを叡智は自分の中に封じ込めることにした。

(こいつの存在は…世界のバランスを崩すほどの…あの、“死神”と同じような…)

その感覚に叡智がとてつもないほどの恐怖と高揚感を覚えたのは、この場にいる誰一人として気づくことはなかった。


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