第6話『悪魔』
今回は、勇者の方に魔物が来ません。
その代わり、やっと勇者の名前が出てきます。
まぁ、名前が出てきたところで、そう呼びませんが……。
「ふはははは、ついにこの時が来たか~」
魔王のやる気無い声が響く。
まぁ、儀式の始まりがこれなのだから仕方がないだろう。
「魔王様~、魔王様~」
生き残った人達が今にも死にそうな声で大合唱。
正直、気持ち悪い。
「増大せよ~、我が同志よ~」
……もはや、ツッコミも入れられない。
だが、その言葉と共に魔王の目の前から光が出てくる。
一緒にざっと……たくさん出てくる。
いや、多すぎて数えられないわけでも考えてなかっただけでもないですからね?
「魔王様~、ばんざい~い」
かつての同志は力尽きた。
「魔王様!!」
新たなる同志が話しかけてきた。
「……」
「魔王様!!」
魔王は眠ってる……。
~~勇者┛~~
「今日は、魔王の手下こないね~」
ガーゴイルの羽を毟り取りながら女勇者が言う。
「……あの……それは?」
「ああ、売るの」
金欠でしたか……。
「おい、獲物が見えたぞ!!」
この人たちは、本当に勇者なんでしょうか?
「ちょっと待って~、今度はゴブリンの武器を回収するから~」
「手伝うぞ」
……盗人なんでしょうか?
いや、勇者に決まっている……はずです。
「あ、あの」
「な~に?」
「お、偵察に行ってくるのか?」
勘違い……。
いや、それはいいんですが、自分は盗人になる気はありません。
「偵察ではなくて、貴方達本当に勇者なんですか?」
「……」
「……」
あれ?
「ふ、私は勇者ではなく、秋津美香だぁああ!!」
「俺は、勇者でない。俺は、波賀竜二だぁあああ!!」
……初めて本名を聞きました。
変な名前ですね。
そういえば、自分も名乗ってなかったですね。
まぁ、めんどうですから名乗らなくていいでしょう。
どうせ、潜入した人なんですから……。
今日も、勇者は盗人ライフ……ではなく、魔王退治……でもなく、魔王の仲間となるため魔王城へ旅にでるのであった。
~~魔王┏~~
魔王が起きる。
「悪夢だ」
寝る。
「え、ちょっと、魔王様!!」
そこには、悪魔というより、カバの顔の二分の一でそれに読者の顔をたしてクマのプ○をかけたような顔の魔物がいたそうです。
これにより、魔王軍の勢力が大幅アップ。
勇者は、魔王を倒せるか?
目的が間違っているような気がしますが、続きます。
クリスマスも終わって疲れましたかね……。