第0話『勇者死亡』
この小説は、更新不定期です。
20話くらいで完結する予定なのであしからず。
そして、笑いのみを求めています。
ここは魔王城。
薄暗く、少し前も見えないぐらいだ。
まぁ、それは人間の話だが……。
そんなある日、魔王の楽しみが一つ奪われた。
「魔王様!!」
「なんだ?」
なにやら、鳥のような魔物が入ってくる。
「勇者が死にました!!」
「なにぃ!!」
『勇者ゼロ歳死亡』
魔王は驚く。
せっかくここまでシナリオを作ってきたのだ。
まずは、勇者の両親を殺した。
赤ん坊の勇者を適当な家の前に置き去りにした。
そんなことまでやったのだ!!
勇者がレベルアップするように、段階順にイベントまで配置して。
なのに死んでしまった。
勇者との最高の一戦をするためにこんなことまでしたのに……
「り、理由は?」
「食中毒でございます」
「へ?」
愕然とする魔王。
勇者が食中毒ごときに敗れたのだ。
うろたえる魔王だが、鳥魔物が提案をする。
「異界より、勇者をよんではどうでしょう?」
「この世界にはもう、勇者の血族はいないということか……。よし、勇者を召喚じゃ」
自分が勇者に倒されたいとは、変体な魔王である。
「う~ん、よし。ガルド王国あたりに、スライムを配置!! そして、そこに勇者を召喚しろ!!」
「はっ!!」
鳥魔物が出て行く。
「魔王様」
「おまえか」
もう1人、前からいた魔物がいる。
「……」
「お前は、勇者の旅をサポートしろ。同族を斬るのは酷かもしれんが……」
「それが、魔王様の望みとあらば……」
そう言って、消える。
「魔術師団長よ!!」
「なんでしょうか?」
さっきまでそこにいなかった者が現れる。
「お前は、勇者を食中毒に追いやった者を探せ」
「はっ!!」
そう言って、出て行く。
~ 翌日 ~
「う~む、今日は便秘気味じゃ」
魔王も、トイレに行くのである。
「おお、あと少し~」
踏ん張れ魔王!! そう応援したくなる。
「魔王様!!」
「あっ」
突然、魔王が変な声をあげる。
そして、扉を開ける。
「これは、魔王さ「お前!! 死刑」え?」
グサリッ
「で、報告……聞いてから殺すんだった……」
とりあえず、魔王はトイレに戻る。
「あいつのせいで引っ込んじゃったよ」
そのせいで死刑らしい。
なんとも、哀れ。ウン○に殺された魔物といってもいいだろう。
「う○こに殺された魔物と発表しておこう」
どうやら、○んこに殺された魔物として、大陸全土に伝わるらしい。母親も悲しむだろう。
「おうっ、あと少し」
踏ん張る魔王。
「魔王さま!!」
「うるさい!! 死刑」
「ひぇえ! って違います。準備が整いました」
「なに!! 死刑免除。急いで行……ちょっと待ってくれ」
ブリッ、シュ、ジュォアア
「さて、行こうか」
「手を拭いてください魔王様」
「おう、そうだった」
ちょっと、戦いたくない魔王である。
広間に着くと、たくさんの魔物と一人の中年女性がいる。
「あいつか」
「はい、腐ったミルクを勇者に飲ませた者です」
どうやら、勇者はミルクを飲んで死んだらしい。
「それでは、この者の命を生贄に召喚じゃ」
「はっ、しかし、二人程呼んではどうでしょう? 一人よりも、生き延びる可能性が高くなります」
「可能か?」
「はい」
「ならやれ」
魔王はむちゃくちゃである。
決定権は魔王にあるのでまぁ、仕方のないことだが……。それに逆らったら殺されるし……。
「それでは、ガルド王国に向かって勇者を召喚します」
「はい」
魔術師団長とその手下が円を作りなにやら唱える。
『この者の魂と世界を繋ぐ扉よ!! 今、解き放たれろ!!』
いっせいに声に出す。結構恐い光景だが、大を我慢している魔王がいるのでシュールな光景になってしまっている。
「あっ」
一人の魔法使いが声をだす。
「どうした!!」
「えっと、何故か勇者ではなく一般人が召喚されてしまいました」
「なにっ!! いや、二人おるのだろう。一方は勇者か?」
「は、はい」
「ならいい」
「ありがた「あいつに任せてあるからな」はい?」
「それでは、特訓にでもいくか」
魔王の笑顔は気持ち悪かった……。
そして、勇者は召喚された。おばさん一人の命で勇者が二人。
おばさん二人で四人の勇者。三人で六人の勇者。
結構お得?
だが、一人は勇者の素質がないらしい。
大丈夫なのだろうか?
まぁ一番気になるのは、魔王の便秘状況だけどね……。
「けつの筋肉を特訓だ」
「魔王様~、トイレから出てください」
「ならん」
「そんな~」
下品な笑いは入れたくなかったんですが…。
連載3つ目だ…。スノーマンの方は終わりそうにないな…。
まぁ、意地でも完結が自分の信念なので頑張ります。