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ガラス瓶に映る青い空  作者: ノエビア
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あの空を忘れない

人に優しくしなさい

困っている人がいるなら助けてあげなさい

人から好かれるような生き方をしなさい

母は私に小さい頃から、そんな言葉をかけ続けた。だから私は、道に迷っている人がいたら教えてあげたし、給食の時だって嫌いなピーマンを代わりに食べてあげたし、みんなの話にもついていけるように必死で流行を調べていたのに。

ねえ

何が間違っていたの

私はお母さんの言う通りに必死に生きたんだよ

どこで私は道を間違えたの


目の前には、眩い光が四方八方から降り注いでいた。誰かの怒号、赤ちゃんの泣き声、そんなものも聴こえていたのかもしれない。今、なんで私はこんなにも照らされているの

私はついに人々から称賛されるようになったのかもしれない

そんな事を考えていると、鼻をツンと切り裂くような匂いがして、そのまま私は倒れた。鼓動を撃つのがいつもよりも早くなっていく。5.6人程の同じ格好をした人の中に、1人だけ知っている顔があった。昔はあんなにも綺麗だった顔を今はふやけた手のひらのように、くしゃくしゃにしながら、両膝をついている。お母さん、お婆ちゃんになったね。


2045年5月17日 この日は5月だというのに最高気温は34度、過去最高を記録しました、外出する際にはくれぐれも気をつけてください、といういかにもな定形文がテレビから聞こえてきた。何回過去最高を記録すれば気が済むのか、全米が泣いただの、何十年ぶりの流星群だの、こういった言葉の数々に、つくづく疑問を持っている。

そんな私は、今何をしているのかというと昼間からテレビを

つけて、ビールを浴びるように飲んでいる。20歳の時には

テレビなんかなくなって、働かなくても幸せになれるような

そんな世界を思い描いていたが、どうも世界はそう簡単には

変わってくれないらしい。猫型のロボットが、色んな道具でも出してくれれば良いのにな。大学を卒業してすぐに就いた大手かも中小企業かも分からないような、アパレル会社を1年で辞め、そこからアルバイト漬けの毎日を繰り返し、貯まったお金で海外にでも行ってみた。

人生は変わらなかった。

貯めたお金も底をつき、ハローワークで探した長距離運転手をやってみた。意外と続いたが、人間関係の問題であっけなく辞めた。私は庇っただけなのに。

そんなこんなで、35歳気づいたら無職で昼から酒を飲んでいた。お金は長距離運転手の時に貯めていたものが、僅かながらに余っている。お金は必要だが、あと1か月半は生きれるはずだ。

大学生になるのときっかけに、上京した。シングルマザーの母を1人残してきているが、もうかれこれ2年は連絡を取っていない。大学の時にほぼ毎日飲んでいた友達だって、今何をしているのかすら分からない。多分みんなそんなもんだ。

高校の頃に、大人になっても友達でいようね、結婚式には呼ぶからね、なんていっていた友達も、さっさと結婚式を挙げ子どもを2人養っているとSNSで見かけた。

お前は今幸せだろうな。


妬みばかりを言っていても仕方ないと思い、重い腰を上げた…と思ったが実際には5センチ程しか動いていなかった。かつて、奈良の豪腕と呼ばれていた男もこれだけ動いていなければ、こんなになってしまうのだ。ベットの手すりに掴まりながら何とか体を起こした。たまには外に出てみようという気になったのだ。こんなに長い時間動いていなかったのに、なぜ急に動く気になったのかって?それは簡単。人という生き物は本来1人では生きていけない生き物なんだ、孤独死という言葉があるように、誰とも話さずにただ毎日を過ごしているとそのままあらぬことを考えて自ら命を絶ってしまったりする。そんなことにならないように、俺は1か月に1回は外に出ようと決めた。…今日から。マスクをつけて帽子を被れば身なりなんて整えなくていいから、いかにも変な人と呼ばれる格好で家から出た。まだ5月だが、セミが鳴いている。やはり地動説は間違っていたのではないか?むさ苦しい音にイライラしながらも、歩き始めた。歩いて数分でコンビニが見える。家から近い距離にコンビニがあるというのは

こんなにも素晴らしいことなのだと、何十年も前の自分に感謝した。



※書き途中ですm(_ _)m

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