音降る世界
真夜中に目が覚める
たった一人の夜道
眠れない時間を
一人歩く
外灯の明かりが映す
私の影は
夜の闇紛れて歩く
もう一人の自分
誰か求めても
辿り着けない運命とか
未来変える星占いとか
信じた先に暗闇が降る
外灯の終わり
何もかも黒く塗りつぶされた夜に
輝く月が
たった一人
私を照らす
眠れない夜
変わらずに瞬く時間に
流れていく星たち
見つけたくて
俯いてた顔
少しだけ上げる
真夜中つつむ
私だけの世界
鳥たちさえ眠って
誰ひとり声さえあげずに
私ひとりだけの声が
心の中に響く
目に見えない未来
あなたの声
この海を渡れば
風とともに
夜にだって星が降るように
聴こえないあなたの声が
月に照らされて
私のすべてを包み込む
守ってほしい
眠れない真夜中の時間
未来飛び越えて折れた翼
あなたが天使なら
どこまでも連れて行ってほしい
真夜中の時間
たった一人の時間
ロウソクの炎灯す
そこにあなたがいるのなら
みつめてほしい
赤く照らされた想い
たったひとりのたった一つだけの想い
あなただけに
まるで手をかざせば
少しだけ音の降る世界
オルゴールみたいに聴こえる
あなたがいた
私だけの世界
色を灯すように
見えない世界
未来さえも
彩られて
輝きさえも
かざされた手のひらの中
広がる
あなたみたいに
眠りの端にある
夢の中の時間
隅っこでうずくまる私に
そっと手をあてて
ふれることの出来ない
あなたの心
「ずっと探していた…」
あなたの手のひらの中に
私の手のひらが
握られるぬくもりは
ロウソクの炎よりあたたかくて
眠れない真夜中の私を
終わり無く照らし続ける
音の降る世界