魔導解放 2
私はオリビアが受けた致命傷の傷を回復させるために全力で回復魔導を発動させていた。
そして、かなりの魔力は消耗したけど致命傷だった怪我は数秒で完治していた。
普段なら魔力により力業で回復しない方が良いのだけど、オリビアから主導権を長く受けていると後々のリスクが怖いので、早く回復させて烈火を倒したいと思っていた。
「……あの傷で治療まで出来るとは本当に脅威を感じるレベルの化け物だな。」
「鬼みたいに身体を変化させているヤツに化け物なんて言われたくないな。」
「この見た目は適正の無いやつが無理な魔導解放をしたことによる弊害だな……。 俺の寿命ももって3分位だろう、だからその前に貴様だけは殺す!」
烈火は魔導武器を使い、私へものすごい速度で攻撃をしかけてくる。
しかし、私はその攻撃を左手に魔導障壁を展開することにより簡単に防ぎ、更には右手に作り出した魔導剣によりあっさりと烈火の首を切り落とした。
ガキンッ
スパッ
「あっ?」
「私はオリビアが傷つけられて凄く怒っている……お前を殺すのに30秒あれば十分だ。しかし、魔導師ってのは次から次へと現れてきりがないな……」
烈火を倒したのは良いのだけど、更に面倒な事が……
まだ視界内に魔導師はいないが、広範囲探知により複数の魔導師と思われる生命体がこちらに急接近しているのが分かっていた。
「どうしたものかな……」
こちらに向かって来ている魔導師たちを一掃する方法はいくらでもあるのだけど、どの方法も最善とは言い難いので私は迷ってしまう。
魔導師たちの到着を待ってから魔導剣で全てを瞬殺するのは簡単だけど、時間がかかりすぎてしまうので確実に時間オーバーしてしまうし、超遠距離による魔導砲で一掃すれば時間的には解決するけどオリビアの持つ魔力以上のものを消費しなくてはいけなくなる。
この2つが一番現実味のある方法ではあるけど、オリビアの今後に多大な影響を与えかねない。
逃げるにしても、確実に逃げ切れるかは分からないしな……
「やっぱりあれしかないか……」
私は覚悟を決めて、3つの魔導を同時に発動させる。
この3つの魔導を自動的に発動させる様にセットする事で仮に私が消えたとしても魔導はしっかりと最後まで仕事してくれるだろう。
そして、この3つの魔導に使用される魔力量は確実にオリビアの魔力量では足りないので、他から持ってくることにした。
足りない分をどこから持ってくるかと言うと、本来なら怖くて使いたくは無かったけど、魔導書に内包されていた魔導力から持ってくる事にしたのだ。
この魔導力は確証はないが、魔導書の生命力みたいなものなので、魔導力を使いきったら自我は消え去り普通の本になってしまう可能性もあったが、オリビアの為ならば仕方ないかなと思う。
出来ればオリビアの成長をもっと見守りたいとは思うが可能性としては低い気がする。
「よし、同時魔導発動! 超遠距離魔導砲!」
私はまずは超遠距離魔導砲を発動させてこちらへ向かって来ている魔導師たちを一掃するのだった。




