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魔導解放

 オリビアは烈火の斬擊を受け続けるので精一杯だった。


「俺がここまでしているのに倒しきれないだなんてイライラするな!」


「……くっ」


『どうしよう? 攻撃が出来ない……』


『隙が無さすぎて魔導斬を放つ事も出来ないしね……』


 烈火の攻撃は隙がないほどの連続攻撃で、オリビアは受けるのだけで精一杯だがスタミナ面ではオリビアの方が回復力を考えた場合、オリビアの方が有利なのではないかと思い、私が主導権を受けて一気に倒すか迷っていた。


 このままでも倒せる可能性はあるのでリスクを犯してまでやる必要があるのかを……と思っていた矢先、烈火に異変が起きた。


 烈火の連擊が荒くなってきたのだ。


『オリビア、チャンスだよ』


『うん!』


 オリビアはすぐには反撃せず、隙を伺いながら烈火の攻撃を何回か受け流したあと、大振りになった一撃をおもいっきり跳ね上げ、がら空きになった胴を横凪ぎで切り裂いた。


「ぐふっ……」


 烈火の腹からは大量の血が流れ、オリビアの攻撃は明らかに致命傷だったが今から治療すれば助かるかもしれない傷だった。


「私達を諦めるならこれ以上はなにもしない。」


「ふっ、俺にはもう残された時間などない……」


「どういう事?」


「こういう事だっ!」


 烈火はそう言うと魔導武器を使い、自身の胸を突き刺し、烈火はそのまま倒れてしまった。


「えっ?」


 しばらく何かあるのかと警戒していたオリビアだったが、全く動かなくなっていた。


 何を考えているか解らずオリビアは戸惑いながらも戦いは終わったと思い、アレスくんがどうなったのかを見に行くことにした。


 烈火の身体が急激に変化しているのに気が付くのが遅れてしまっていた。


『オリビア! 危ない!』


『えっ?』


 ズボッ


 オリビアは後ろから魔導武器にて腹を串刺しにされていた……


「ぐふっ、やはり元々の適正が無い俺には無理があったが……何とか間に合ったみたいだな。」


 烈火の身体は真っ赤に染まり、頭からは二本の角が生え鬼の様な容姿になっていた。


 そして烈火が魔導武器を引き抜くと、大量の血がオリビアは腹から流れ出してきた。


『オリビア!』


 ヤバイ、ヤバイ!


『ごめんね、油断しちゃったみたい。』


『そんな事より早く回復をしないと!』


『ゾディア、あとは任せても良いかな?』


『分かった、あとは任せてゆっくり休んで……』


 オリビアは私に主導権を渡すと共に意識を失ってしまった……。


 そして、主導権を渡された私はもてる全ての力を使い、オリビアの傷を回復させることに集中することにした。

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