魔導師との戦い 2
オリビアとアレスくんは人気の無い広場で二人組の男女と対峙していた。
「アレスくん、一緒に戦うより別々に戦った方が良いと思うんだけど、どう?」
「そうですね、僕はお姉さんの戦いかたも分からないので、向こうに連携されるよりは良いかもしれないですね。それでどちらを受け持ちますか?」
「私はどっちでも大丈夫。」
「分担して戦いたいなら乗ってやるからそっちの女戦士と戦わせろよ。俺よりも脚力があるやつなんて仲間以外では久しぶりだからな。」
「烈火って負けず嫌いよね。」
「俺たちは負けたままじゃ駄目だって事だ。」
「分かりました。それじゃあ僕はそちらのローブを着た方とやりますか。」
よし、オリビアの戦うのは近接タイプの男みたいだな。
油断は出来ないがオリビアは身体能力勝負ならまだ勝ち目があるきはする。
「そしたらこっちは向こうで戦うかな。」
そう言うと烈火と名乗った男は広場の端に移動していく。
「お姉さん、気を付けて下さいね。僕もあの女性を倒し次第助けに行きますから、それまで耐えてください。」
「分かった。」
『逆にアレスくんは大丈夫なのかな。』
『なんか自信満々だから大丈夫じゃない?』
『まあ、勇者だから弱くはないだろうけど、相手に勇者のスキルが通用すれば良いんだけどね。』
『神眼とか?』
『うん、他にも強い勇者の場合は女神の加護ってのがあったりするんだけど、女神の加護の数は個人差があるから加護の数や能力次第では危ないかも……』
『じゃあ、こっちを早く終わらせよう。』
『なかなか簡単には勝たせてくれなそうだけどね。見た感じオリビアと同じタイプの近接戦闘を得意とするみたいだけど、他にもなにかあるかもしれないしね。』
最悪、また私が主導権をもらい戦う事になるけど、まだ使いたくないな……
たぶん、オリビアはもう一人のローブを着た方が苦手なタイプだと思うから、アレスくんが負けた時の為にも温存しておきたいんだよね。
「ここで良いか。さあ、殺し合いを始めようか。」
烈火は背中の巨大な剣を右手で軽々と持ち構える。
それにあわせてオリビアは左手に魔導書を持ちながら右手を前にだし、構える。
「あ? 魔導書を持ちながら戦うにしては変な構えだな?」
「私は格闘技で相手をする」
本来なら私が剣に変化したものを使うのだが、現在の私はオリビアを変身させる事しか出来ないので、剣に変化する事は出来なかった。
どこかで剣を買いたかったが、ダンジョンの村にはろくな武器は無かったので今は格闘技で対応するしかなかった。
「俺は相手が素手だろうと手加減はしねーぜ?」
「そんな心配はいらない。私は格闘技の方が得意。」
オリビアには剣術の他に格闘技全般を教えていたので武器がなくても戦えるが、やはり武器を持つ敵を相手にするのはかなりのリスクがあるから、出来れば武器で戦って欲しかったなと思う。
「なら安心だな!」
烈火は巨大な剣を持っているとは思えない速度でオリビアに迫ってきた。




