アップルパイ
オリビアがクレアさんを連れてテストを実施中の部屋に戻ると既にテストは終わっていた。
「いろいろトラブルはありましたが、これで全てのテストは終了しました。テスト結果を参考にクラス内での班決めや個別授業の参考にします。」
その後、授業が終わって帰る準備をしているとクローディアさんが話をかけてくれた。
「オリビアさん、今からうちの食堂に来ますか?」
「行く! あっ、クレアさんも誘っても良いかな?」
オリビアは先ほどクレアさんと話してから仲良くなったので一緒に行きたいみたいだった。
順調にオリビアの友達が増えているのを見て私は嬉しい気持ちになっていた。
「はい、大丈夫ですよ。多分、5名位までならアップルパイも残っているはずです。」
「ちょっと良いかしら?」
「あっ、レムさん。どうしました?」
「今話していた食堂って森の安らぎかしら?」
「そうですけど、よく知ってますね。」
なるほど、クローディアさんの言っている食堂の名前は森の安らぎって言うのか。
何となくクローディアさんのイメージにぴったりな気がする。
「私というか妹のレイが森の安らぎを好きでね。ほら、あとはレイが言いなさいよ。」
姉のレムの背後から隠れていた妹のレイが出てくる。
「あ、あの、少し前に森の安らぎでクローディアさんを見たことがあって、話したいと思ってたの……」
「うちの食堂に来てくれていたんですね。ありがとうございます。ならレイさんとレムさんも来ますか?」
「い、行きたい。」
「私も誘ってもらえるなら行きたいわ。」
「大丈夫ですよ。」
こうしてクローディアさんの食堂へオリビア、クレアさん、レムさん、レイさんの5名で遊びに行くことになった。
クローディアさんの食堂は学院から歩いて10分位の場所にあった。
「ここがうちの食堂です。」
森の安らぎは思っていたよりも大きく、外壁は丸太を活用して作られているので、森をイメージさせる感じになっており、雰囲気の良さそうな食堂だなと思う。
「美味しそうな匂いがする。」
「そう? 私にはまだ分からないわ。」
「わ、私も分からないです。オリビアさんっていろいろ凄いんですね。」
レムとレイは分からないみたいだけど、食堂まではまだ少し距離があるので分からなくても仕方なく、単純にオリビアの嗅覚は優れているので、店の外からでも匂いが分かるのだろう。
「お昼時間が終わると頼まれるのは甘いものばかりになりますからね。」
「い、以前食べたアップルパイが食べたかったから、凄く楽しみです。」
「私もアップルパイって食べたことないから楽しみ!」
前世ではなにかを楽しく食事した記憶はないけど、オリビアたちを見ていると一緒に食べられたら良かったのになぁと思うのだった。




