魔王対魔導師
俺は魔導王ゾディアの痕跡を探すために部下と共に人族のエリアまで調査しに来ていたのだが、現代には存在しない筈の魔導師たちの襲撃を受けていた。
「バルド様! こいつらは一体何者ですか!?」
「くそっ、魔法が効かないぞ!」
「皆の者、撤退だ! やつらは魔導師だ、俺のように専用の対魔導師魔法具を持っていないと相手に出来ないぞ。 集団転移魔法の使えるやつらはすぐに準備をしろ!」
「ま、魔導師!?」
「やつらは生きていたのか?」
「貴様は現在の魔王か?」
魔導師たちに先頭にいた女性が私に話をかけてきた。
私も魔導師を見るのは初めてだが、魔神様の言われていた通り感情をあまり感じられない無機質な声をしていた。
「私は第8魔王のバルドだ。消えた筈の貴様ら魔導師が何故ここにいるのだ?」
「我々は魔導王様が復活されるまで各地で休眠状態でいただけだ。」
「それでは、やはり魔導王ゾディアが現れたのか?」
「魔王も魔導王様の所在は分からないか、なら用な無いな。 殺れ。」
「まて、我々は一旦引く。だから休戦しよう。」
「魔族は見かけたらすぐ殺せと言うのが魔導王様の教えだ。」
先頭の女性がそう言うと、後ろの魔導師たちが一斉に魔導を発動させようとしていた。
「くっ、やはり魔導師は話が通じないやつらか!」
「バルド様、転移魔法の準備が出来ました!」
「すぐ発動させろ!」
私は転移魔法を発動させる指示をすぐにだす。
個人の転移魔法ならば準備ができ次第、即発動するのだが集団転移魔法の場合は範囲指定や座標指定などを発動直前にやる必要があるために30秒のタイムラグが発生する。
その為、私が30秒間は魔導師の攻撃を全て防がないといけなくなる。
何分も防げと言われると厳しいが30秒間なら防ぐのは大丈夫だろう。
「させませんよ。」
「ぐあああっ!」
「ぎゃああ!」
「なっ!?」
突然、部下たちのいる背後から複数の悲鳴が聞こえてきた。
私の前にいる魔導師たちは誰一人として後ろに通していないはずなのに、どうしてだ?
私は振り返ると、そこには何人もの魔導師たちが何人かの部下を殺していた。
「何故、後ろに魔導師たちが……」
ズボッ……
「ぐはっ……」
「転移に決まっているではないですか。それにしてもあなたは魔王と名乗るにしては弱すぎませんか? 私達を前にして後ろを見るなんて、殺してくれと言っている様なものです。」
私は振り向いた瞬間に光の刃にて、私は背中から腹を貫かれていた。
「ぐっ、まだだっ!」
光の刃が刺さった場所は致命傷では無かったので、光の刃を引き抜いてから、私は魔導師たちへと大量の魔力弾を撃ちながら魔導師たちから距離を取り……




