身体能力計測テスト 6
オリビアが身体能力計測テスト最後の反射神経測定する番になっていた。
このテストは魔法具に接続されたサングラスと手袋を付けて椅子に座り、サングラス内部に写される映像を見るだけという手加減が難しいものだったのでオリビアには全力だけは出さない様に言ってあるだけにしていた。
オリビアがいうにはサングラス内に写される映像は球が飛んでくるのを見ているだけみたいだ。
球はオリビアに当たりそうな角度のものと当たらない角度のものをランダムで飛んでくるらしいので、当たりそうな球に反応する速度などを測っているのかもしれない。
「オリビアさんの結果は……」
エサーナ先生はオリビアの記録を見て、目を見開くほど驚いていた。
うーん、これはさっきの球投げよりも驚き方がヤバイな……
「エサーナ先生?」
「あっ、すいません。あまりに現実味の無い結果だったのでびっくりしてしまいました。魔法具は事前に故障が無いのは確認済みですので、これがオリビアさんの記録なのでしょう……。オリビアさんの反射神経は556です。」
「「えっ?」」
「私もこんな数値を見るのは初めてです。これは確実にアットンに勝てる気がしてきました、ふふふ……」
エサーナ先生は悪巧みをする商人の様な笑いをしていた。
この先生は見た目と中身のギャップが凄いな。
その後も反射神経の計測をしていったが、もちろんオリビアを越える数値は出なかった。
ステイルくんが51、レムさんが47とオリビアを除いた女の子の中ではダントツの数値を出していた。
「次は魔法計測をやるのですが、これは専用の施設に移動します。」
クラスのみんなは魔法計測をするために移動する事になった。
「やっぱりオリビアさんは凄い能力があったんだね。」
移動中にアレスくんが話しかけてきた。
「たまたま?」
「いや、あの結果を見てたまたまという事は無いだろう。僕はこれでも勇者だからいろいろ知識はあるから分かるけど、あの身体能力は既存の勇者を越える力だよ。それにオリビアさんが目立ちたくないのは理解しているよ。まあ、もう無理だろうけどね……」
「……そっか、私は最強を目指すためのトレーニングをずっとやっているから、その結果だよ。」
「最強か、あの身体能力を見たら現実味はあるね。しかし、本当の最強は僕たちが越えられない壁の遥か先にいるけどね。」
アレスくんは苦笑いしながら諦めに近い表情をしていた。
「本当の最強?」
「うん、今はいない筈なんだけど僕の知っている中での最強は魔導王ゾディアだけだよ。」
えっ?
私?
アレスくんの口振りだと私の転生前を知っている感じだな。
「魔導王ゾディア……」
「歴史から葬り去られた最強だよ。」




