筆記テスト
エサーナ先生の用意した実力テストはかなりの難易度だったが、冒険者組合の登録時に受けたテストに似ていたのでオリビアにしてみたら覚えたばかりの内容がテストに出た感じなのでスラスラと問題を解けていた。
しかし、オリビア以外のクラスメイトはかなり苦戦中だな……
いや、オリビア並みに答えを書いている人がいるな。
「終わった」
しばらくしてオリビアはテストを書き終わったのでエサーナ先生に話しかける。
「「えっ?」」
「えっと、オリビアさんはもうテストが終わったんですか? まだ時間はあるので解らない空欄があれば時間いっぱいまで考えてくださいね」
「大丈夫、全部終わった」
「そ、そんな早く終わる内容の問題では無いんですが……」
エサーナ先生は戸惑いながらもオリビアからテスト用紙を受けとる。
「僕も全て終わりました」
「「ええっ!?」」
「え、アレスくんも終わったのですか?」
「はい、僕も終わりました」
エサーナ先生はオリビアが終わった事にびっくりしていたが、更にアレスくんも終わった事で動揺しだしていた。
「ちょっと待って下さいね。すぐにテスト内容を見ます……あっ、皆さんは引き続きテストを頑張って下さいね」
『アレスって凄いのかな?』
『まあ、勇者らしいし、本物の勇者なら凄くても納得出来るんだけど……』
『何か気になるの?』
『前にも話してけど勇者って基本的には15歳以下はいないはずなんだけどなぁ』
『召喚されるからだよね。でも赤ちゃんを召喚したら駄目なの?』
『出来なくも無いけど、若過ぎると魂が異界の壁を超える時に崩壊してしまうし、20歳以上を召喚すると成長期を過ぎてしまうから効率が悪いんだよね』
『そうなんだ。私も20歳を超えたら成長が止まるの?』
『普通なら成長期を超えたら緩やかな成長になるんだけど、オリビアの場合は能力成長【極】と精神耐性【極】のレアスキルがあるからたぶん成長限界は一般よりは遅いはずだよ』
『じゃあずっと頑張る!』
「そ、そんな……ふたりとも全問正解……」
『あっ、採点が終わったみたいだね』
「オリビアさんとアレスくん、このテストを全問正解するなんて凄いですよ! しかも解いた時間も早いですし、私が担当した生徒の中でもトップクラスの優秀さです!」
「「おおっ」」
「ふたりは何か特別な勉強をしていたのですか?」
「僕は勇者ですから全問正解しても当然です。しかし勇者でもないオリビアさんが僕よりも早く全問正解するのは想定外です」
「そうだったわね。真の勇者には女神様から授かった叡知があるんでしたっけ?」
「はい。そうです」
「それならアレスくんが満点なのは納得出来るわね。 ……ならオリビアさんは?」
「私は冒険者になりたいから勉強していた」
オリビアの答えは間違えではないな。
「このテスト内容は暗記だけで満点をとれるほど簡単には出来ていないわ。そしたらオリビアさんは……」




