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ローラ

 冒険者登録が無事に完了した次の日、オリビアはガブエルと共に学院へ向かっていた。


「オリビアのクラスって凄いメンバーばかりなんだってな。王女、閃光の勇者、光の巫女、バーン家、ドラス家だもんな」


「光の巫女やドラス家って?」


「えっ? なんでオリビアが知らないんだよ。自己紹介してなかったのか?」


「覚えていない」


 確かに印象に残ったのは王女と勇者、バーン家位だったからな。


 特にオリビアは私との会話に出てこないクラスメイトはほとんど覚えていない可能性すらある……


「光の巫女は今話題の巫女で、俺たちと同じ歳なのに凄い回復魔法が使えるっ話だぜ。あとドラス家は武術の名門で槍が得意らしい」


「ガブエル、詳しくて凄いね」


「へへっ、ほとんど親から聞かされただけなんだけどな。こんなに豪華なメンバーが1クラスに集まるなんて聞いたこと無いって驚いていたぜ」


 ガブエルくんはオリビアが褒めてくれるのが嬉しいのか、得意気に話している。


「じゃあ戦えるのが楽しみ」


「あーあ、俺もオリビアと同じクラスになりたかったよ」


「ガブエルのクラスは普通なの?」


「オリビアのクラスに比べたら普通かな。まあ、勇者とかが同じクラスになるほうがレアだと思うぜ」


「そうなんだ……誰かが助けてって言ってる?」


「えっ? 俺は聞こえないぜ」


「気のせいかな?」


『オリビア、微かに聞こえたの?』


『聞こえた気がしたんだけど、今は聞こえない』


 普通なら気のせいで済むかもしれないけど、オリビアの聴力はかなり高いから、もしかしたら本当に誰かが助けを求めているかもしれないから探索魔導を念のため、発動させる。


 ……


 ……


 あっ、微かに弱っている人がいる。


『オリビア、弱っている人がいるから助けよう』


『どこ?』

 

『あそこの角を曲がった小道かな』


「ガブエル、あっちに倒れてる人がいるみたい」


「えっ? マジ? 早く助けないと!」


「うん」


 オリビアとガブエルくんは、弱って倒れてる人がいる場所へ急いで駆けつける。


「いた!」


「あれ? ローラさん?」


 そこに倒れていたのは、オリビアのクラスメイトであるローラさんだった。


 何で王女であるローラさんが倒れてるんだ?


 普通なら護衛とかいそうなものだけど……


 外傷は無さそうだけど、とりあえず回復魔導をかけておこう。


「大丈夫?」


「……オリビアさん?」


「うん、オリビアだよ。こっちはガブエル。大丈夫?」


「すいません、眩暈がして倒れてしまいました。本来なら護衛役がいるのですが、急遽護衛出来なくなりまして……」


 王女様の護衛より重要な事なんてあるのだろうか?


 それとも、この国では治安が良いから護衛はいらない?


「家に送ろうか?」 


「いえ、家に戻るより学院へ行く方が使いので学院へ行きます」


「分かった。なら一緒に行こう、王女様」


「ありがとうございます。クラスメイトですし私の事はローラと気軽に呼んでください」


「分かった。ローラ」


「ありがとうございます」


 オリビアとローラが学院へ向かおうとしたが、ガブエルがぼぉーとしている事にオリビアが気がついた。


「ガブエルどうしたの?」


「えっ? ああ! 何でもない!」


 そう言うとガブエルは普段とは違うぎこちない笑顔をするのだった。

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