とある魔神城
オリビアの住んでいるグランザリアからかなり遠くの魔大陸にある魔神城。
最近になってまた女神が異世界から勇者達を召喚するせいで部下である魔王達が忙しそうであった。
そして魔王の配下を増やす目的で使用を止めていた反転宝玉も使い始める事にした。
反転宝玉には良い思い出がないのであまり使いたくはないが、手軽に獣が魔物に変化してくれるので各地の魔王は喜んでいるから仕方ないか……
「魔神様! 魔通信により緊急の報告が第17特殊部隊より来ています!」
「第17特殊部隊? たしかグラス王国内に潜入して反転宝玉を配置している部隊だな?」
「はい!」
「それで?」
「反転宝玉が1週間前に破壊されたらしいです!」
「なに? グラス王国にはまだ勇者召喚してないだろ。」
反転宝玉は物理無効と呼ばれる程の強度な上に瘴気により魔法攻撃されても数秒で自己再生してしまうから、その辺の騎士団や冒険者では発見しても破壊は出来ないはずだ。
しかも、触ると瘴気が侵食するから魔族か光の加護を受けた勇者位しか移動すら出来ないし、破壊するには勇者位しか無理なはずだ。
「はい! 報告によれば魔導による破壊の痕跡あったと書いてありました。」
「は? ……魔導?」
私は玉座に座っていなければふらついていたのではないかと思えるほどクラっとしてしまった。
今、魔導って言った?
嘘だろ……
魔導師が殲滅されて数千年が経過しているんだぞ?
魔導の技術は既に伝承されていない筈だ。
「本当に魔導なのか? 間違えてなく?」
「解析班の報告も添付されていましたので間違い無いようです!」
「……。」
マジかよ……
どうする?
出来れば魔導師には関わりたくない。
でも本当に魔導師がいるなら魔王達にも警戒させなくては全滅してしまうかもしれないし……
いや、当時もヤバかったのは魔導王ゾディアだけだったし、普通の魔導師ならなんとかなるかな。
このまま放置して数十年後に魔導王みたいな化け物が誕生でもしたら……
偵察させるか?
「ちなみに使われた魔導の種類は分かるか?」
「えっ?」
「魔導と言ってもいろいろあるだろう。 解析班からどんな攻撃にて破壊されたか書いてないのか?」
数千年前、魔導師がいたときに作成された魔導師の技リストが解析班にもあるはずだ。
そして反転宝玉は破壊されれば砂になってしまうが破壊時の計測値は転送されるように作ってあるのだ。
「えっと、魔導斬の可能性が8割とあります!」
「……。」
はい、終わった~!
魔導斬って魔導王ゾディアしか使えないやつじゃん!
なんなの?
魔導王ゾディアって生きてたの?
魔神、女神、精霊神による魔導王ゾディア合同討伐戦以降、忽然と姿を消したのに……
なんで今更?
魔導なら全属性使える超天才なら使えるようになる可能性はゼロではないけど、魔導王ゾディアクラスがあいつ以外に誕生する可能性はゼロだ。
「はぁ~」
「魔神様?」
……どうしよう。
「女神との特殊通信を開け……」
「はっ!」




