表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/101

~風の旅団~

ー時空魔法ー

朱鷺坂の付与能力。強大な能力な故に制限も多い。呼び寄せられるのは自己所有の武器、パーティー所有のアイテムに限られ、自分が顕現ログインする以前には戻せない。また死亡ログアウトしたキャラの時間も戻せない。

 極楽王城に戻った朱鷺坂たちは今後について話し合っていた。とりあえず、デューシーとアマテラスには直接、話し合って貰う事にした。

「今さら、天国と極楽のトップ会談が何かのアピールになるとは思えないが…。」

 朱鷺坂としては乗り気ではないが、形式上、行うべきと判断した。会場は天国。単純に警護上、地獄と隣接していないためであり、逆に防衛戦線は極楽に張る事になる。

「この星のほぼ赤道に近い距離を防衛するのは大変だが、問題となるのはアントリオンとか名乗っていた奴だけだと思われる。」

「志田だよ。」

「ん? 」

 不意に朱鷺坂の話しに鬼沙羅が口を挟んだ。

「アントリオンなんて名乗ってるけど、あいつの真名は志田正って言うんだ。顕現調書に書いてあったから間違いない。」

 それを聞いた朱鷺坂と蘭々は顔を見合わせた。

「何か普通。…って言うか回文? 」

「何か、そう言われるのが嫌でコードネームとか拘ってるみたい。それをあたしらに押し付けられても迷惑なんだけどね。」

 鬼沙羅の言うことも、もっともだ。

「それで、他に顕現調書には何か書いてあったのか? 」

「付与能力が二刀流幻影刀技ってあったから、さっきの技だか術が、あいつの全てなんじゃない? 」

 実はゲーム中でも一本ならともかく、二本で幻影分身を出されると処理落ちするので薄刃影狼というプレイヤーの評判は良くはなかった。

「それじゃ、『砂の旅団(サンド・レギオン)』の構成は? 」

「志田の下に、あたしら八鬼衆を組み込んだもので、あたしの他に鬼宿たまほめ鬼灯ほおずき鬼鏡ききょう鬼籍きせき幽鬼ゆうき龍鬼りゅうき鬼麟きりんの7人。鬼族の族長ヨミ様の命令で仕方なくついてるけど、あんまり好かれてはいないね。ただ、あいつら、変に真面目だから敵としては厄介だよ。どう対応する? 」

「正式にはアマテラスと女王の会談後になるが、志田たちが『砂の旅団(サンド・レギオン)』なら、こちらは『風の旅団(ウィンド・レギオン)』が対応する。強制はしない。誰か抜けたい奴はいるか? 」

 朱鷺坂の問いに誰も反応はしない。厄介なのが志田たちだけならば、こちらも、そこへ集中すればよい。そもそも、天国と極楽の特異点は、その為に召喚されているのだから。

「朱鷺坂、一人助けてやりたい奴がいるんだけど、頼めるかい? 」

「そう言って、罠に嵌めようってんじゃねぇだろうな? 」

 センリは疑いの眼を向けたが、蘭々と陽子が引き戻した。

「取り敢えず、話しを聞かせてくれ。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ