エピローグ
二年の時が経過し、リーフェが十六歳になる年になった。
この日リーフェは赤茶色の髪をシニョンにまとめ、明るい黄色のAラインドレスを着用している。
このドレスはディルクからプレゼントされたものである。
更に髪をまとめ上げているアクセサリー、ブローチ、ネックレスもディルクからプレゼントされたものだ。
リーフェはそれらに触れ、嬉しそうにヘーゼルの目を細める。
ディルクの目と同じジェードが使われたアクセサリーなのだ。
「リーフェ、迎えに来たよ」
ディルクはそっとリーフェに手を差し出す。
ディルクが身につけているカブスボタンやタイピンにはヘーゼルカラーのスフェーンが使われている。
リーフェの目と同じ色だ。
リーフェはディルクの手を取る。
「リーフェ、とても似合っているよ。君をエスコート出来るなんて光栄だ」
ディルクは愛おしげにジェードの目を細めている。
今日リーフェは成人の儀に出席ひ、社交界デビューを迎えるのだ。
「ありがとうございます、ディルク様」
リーフェはふふっと柔らかく微笑む。
「リーフェ、俺は君を愛している。これからも末永くよろしく頼む」
ディルクはジェードの目を真っ直ぐリーフェに向けている。
リーフェはヘーゼルの目を嬉しそうに輝かせる。
「私も、ディルク様を愛しておりますわ。こちらこそ、末永くよろしくお願いします」
穏やかで芯の強いリーフェと真っ直ぐで誠実なディルク。
二人はこの先も幸せであるのだった。
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これで完結です!
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