表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
(原案)バツライフ  作者: The kid 王
第一部:アバンチュールゼアー
9/58

EP8〜1回戦〜

 ジケイ大戦初戦の少し前。

 「ステイくん、ちょっといいかな」

 「師匠なんですか?」

 「私たちヴァンパイヤの存在を知っている物は極小数です、なので出来るだけ攻撃を受けないでくださいね。かすり傷程度は問題無いですが、体の欠損や致命傷は気をつけてください」

 「そんなこと言われても」

 「もしそのようなことになったら、血の流れる速度を出来るだけ遅くしてください。そうすれば再生速度がいくらか落ちます」

 「わかりました、でも大丈夫です。負ける気はありませんから」

 「はい信じています」 

 「師匠、試合前なのでトイレに行ってきます」

 「試合まであと15分ですよ」

 「はい」


 人通りの無い場所に来た。

 「なぁラロイいるか」

 「おう、久しぶりだな」

 「久しぶり」

 「で?なんで俺を起こした」 

 「聞きたいことがあるんだ」

 「なんだ?」

 「ヴァンパイヤはどうなったら死ぬんだ?」

 「あーなるほどね、ヴァンパイヤの死に方は主に三つある。一つ目は餓死だなこれはお前も知ってるだろ、二つ目は焼死だ、日光に焼かれるか、普通に炎で灰になるまで焼かれるかだ。そして三つ目は特殊で心臓に銀の杭を打たれることだ」

 「じゃあ今回死ぬことは無いか…」

 「まぁそうだな」

 「ねぇそういえばラロイの魔法って今どのくらい使えるの?」

 「16年分たまってるからな、まぁまぁいい魔法使えるんじゃないか」

 「例えば?」

 「遠近掌握魔法とかだな」

 「なにそれ」

 「そうだな…あそこに白い灯台があるだろ、あれを視界に入れて人差し指と親指で潰してみろ」

 「こ、こう?」

 「そうだ」

 白の灯台がペシャンコになった。

 「な、なんで?」

 「なんでって今お前がやったんだろ」

 「魔法使うなんて言ってないよ」

 「大丈夫だ死人は出ていない、それに使ってみた方がわかりやすいだろ」

 「わりやすいけど」

 「ちなみに今の魔法は俺の魔力10年分だ」

 「もったいない!」

 「まぁいいじゃねぇか」

 「もし何かあったらどうすんだよ」

 「大丈夫だまだ使える魔法はいくつかある」

 「そう…」

 「今はそれより、ジケイ大戦だろ。さっさと行け」

 「うん」

 ラロイはひょっとして馬鹿なのだろか。

 「聞こえてるぞ」

 そうだった。


 選手入り口。

 「ステイ、早くしなさいよ」

 「ごめん、少し遅れた」

 「勝ってきなさいよ」

 「もちろんだよ、じゃあ師匠、リリスさん、クレンいってきます」

 

 「これより第一試合、槍部所属ゴア・ダイヤリー、対ステゴロ部所属ステイ・セントの試合を始めます。

ルールは一つ、自分の選択した武器以外の使用、魔法の禁止です。決着は相手の降伏、気絶、絶命でつけたいと思います」

 シンプルだな。

 「よろしく、ステイ」

 この人がゴア・ダイヤリーか、思ったより小さいな。

 「よろしくお願いします、ダイヤリーさん」

 「おう、正々堂々勝負しよう!」

 「はい、お互い全力でいきましょう」

 いい人そうだ。データによると今年で25歳、3歳で槍部に入部、周りからの人望もあつい。今年結婚し第一子も誕生したようだ。

 

 「では両者構えて………………始め」

 瞬間ダイヤリーさんが突っ込んできた、僕を壁際まで下がらせて逃げ場を無くすつもりだろう。だが想定内、まず脳と目に血液を大量に流す。

 「……遅い」

 つい声に出てしまった、脳と目に血を大量に流しているとはいえ遅すぎる。

 「遅いだと、なめるな!」

 ダイヤリーさんの連続の刺突、避けるのは容易だった。

 少し刺突の勢いが落ちた、僕は槍の先端近くを持った。リリスさんに教わった通り、そのまま槍を踏みつけ動かせなくした。

 「まだだっ」

 ダイヤリーさんが槍から僕をどかそうと引きつけた瞬間僕は距離を詰め頭を地面に叩き込んだ。

 ダイヤリーさんは頭から血を出し気絶したようだ。

 「勝負あり、勝者ステイ・セント」

 圧勝だった。

 

 「お疲れ様でしたステイくん」

 「は、はい」

 「圧勝だったな」

 「はい、リリスさんのお陰です」

 他の出場者もこの程度なのだろうか、だとしたら楽すぎる。

 「師匠、他の出場者もこの程度なのでしょうか」

 「まぁゴア・ダイヤリーは今回の出場者の中では弱い方なのはたしかです」

 「じゃあ師匠が今回1番強いと思う人は?」

 「まぁ彼女でしょう、ステイくんが決勝に行けば必ず彼女と当たりますよ」

 「その人の名前は?」

 「サブ・ミント、猫の人獣族で使う武器は刀です」

 「刀ですか、だから対刀の訓練が多かったんですね」

 「はい」

 「なぁ師匠、そいつ俺様より強いのか?」

 「…6対4でサブ・ミントですね」

 「まじかよ、師匠」

 「勝てますかね、僕」

 「ええ、必ず勝てますよ」

 師匠は確信しているような口調でそう言ってくれた。

 「ステイー、2回戦終わったわよ」

 「だれが勝ったんだ?」

 「ミロ・マーチ、女の悪魔族で片手剣使いよ」

 片手剣か、盾の安定した防御と防御からの攻めによる制圧を得意とした武器。

 「片手剣か、スピードで錯乱する感じで攻めていくか」

 「まぁそれが最善策ですね」

 明日は2回戦と3回戦がある、今日の半生は特にない早く寝よう。

 「クレン、部屋にもどろうぜ」

 「ええ、わかったわ」



 

 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ