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(原案)バツライフ  作者: The kid 王
第一部:アバンチュールゼアー
8/58

EP7〜ジケイ大戦〜

 「ステイくん、やるようになってきたじゃないですか」

 僕は今キリコ師匠と組み手をしている。師匠の右のローキックからその足を軸にして左回し蹴り。

 「キリコ師匠の攻めのパターンがわかってきたんですよ」

 左回し蹴りは動作が大きい、その隙に師匠の懐に入り左の肘打ちを顔面に。

 「ほいっ」

 肘打ちの出鼻を抑えられた。

 「師匠なら止めると思ってました」

 肘打ちを囮とした右アッパー

 「本当に強くなりましたね、でもまだです」

 右のアッパーも抑えられた。

 自分は今両手を師匠に抑えられている、師匠は少し下がり僕の重心を前に崩し、出てきた顔に膝蹴り。

 「グエッ」

 首が折れてしまった。

 「立てますか?」

 「少し待っててください」

 「はい」


 首が治るには大体1分かかってしまう。

 「いけます」

 「いや、今日はもういいでしょう」

 「なぜですか」

 「もうすぐ朝です」

 「もうそんな時間ですか」

 「はい、日が出てくる前に宿に戻りましょう」

 「はい」

 ヴァンパイヤになって3年、体はいつでも絶好調である。


 「ただいまクレン」

 「おかえり、ご飯出来てるわよ」

 「ありがとう」

 ヴァンパイヤにとって普通の食事はあまりエネルギーにならない、なぜならヴァンパイヤは体の代謝が異常ですぐ消費してしまうからである。なので今の僕にとって普通の食事は味を楽しむものである。

 「ステイ、私そろそろヴァンパイヤになろうと思うの」

 「いいんじゃないか」

 クレンは3年前より色々大きくなった。

 「そうよね、早速だけどキリコさんに頼んでくるわ」

 「うん」


 夜になった。

 「ステイ、どうかな」

 「どうと言われても」

 正直変化はあまり無いがやはりヴァンパイヤ特有の大きい八重歯、白い肌にはなったようだ。

 「体の変化はどうだ?」

 「変な感じだわ、体が軽く感じるし五感も鋭くなった気がするわ」

 「そうだろ、でも絶対日の下に出るなよ、日に焼かれる痛みは尋常じゃないからな」

 「気をつけるわよ」

 「あと一年に一度人の血を飲め」

 「キリコさんに聞いたわ、それしないと死んじゃうんでしょ」

 「あぁ」

 「どの位飲めばいいのよ」

 「人ひとり分」

 「え、殺すの?」

 「いやいや殺さないって、近くの献血センターに血を買いに行くんだ」

 「そう…」

 「人の血が嫌なら動物の血を飲めばいい、その場合は毎月牛一頭分だ」

 「燃費悪いわねこの体」

 「そうか?このスペックなら上等だろ」

 「それもそうね」

 

 道場にて。

 「なぁステイくん今年の『ジケイ大戦』出ますか?」

 そうか今年だったか。

 「師匠はどうしたらいいと思いますか?」

 「んーそうですね、出てみたらどうでしょう。負けてもジケイ大戦は四年後もその後もあります」

 「そうですね」

 確かに、負けても次がある。しかも経験にもなる。

 「ちなみにジケイ大戦は半年後ですよ」

 「師匠は僕に勝算があると思いますか?」

 「ええ、もちろん最近のステイくんの成長はすごいですからね」

 「そうですか」

 だったらやるしかないか。

 「やります、僕がやります」

 「わかりました、では明日から対武器の戦い方を教えます」

 通じるわけないか。

 「でも師匠は武器を待てないんじゃ」

 「それは問題ありません、武器はリリスに持たせます」

 「そうですか、ではよろしくお願いします」


 次の日

 「では私は、あなたのエントリーをしに本部まで行ってきます、あとのことはリリスに任せてますので頑張ってください」

 「はい」

 

 リリスさんは加減を知らない、死なないとはいえ痛いものは痛い。本気でいかないとまじでヤバい

 「さてステイ、やるぞ」

 「よ、よろしくお願いします」

 リリスさんは両手に剣を一本づつ持っている。

 「二刀流ですか」

 「まぁそうだ、かっこいいだろ」

 「はい、とても」

 「じゃ、いくぞ」

 「は 」

 気づいたら目の前にいた、リリスさんの狙いは首ということはわかった。今ならまだガードが間に合う。

 「関係ないな!」

 ガードであげた腕ごとクビを斬られた。


 回復した。

 「勝てる気がしません」

 「ハハッだろうな、だが素手で戦うということはそうゆうことだ」

 「リリスさんだったらどう対処しますか?」

 「距離をつめる、基本中の基本だ武器は大体つめてしまえばいい。相手はやりにくいはずだ、だかあの時お前は後ろに下がったから剣がちゃんと入ったんだ」

 「なるほど」

 「だか今回相手は二刀流、相手は当然つめられたときの対処をしてくる、それも今から教えてくからな」

 「はい、お願いします」

 リリスさんのスパルタ教育はまだ始まったばかりだ。


 朝四時、今日だけで40回は死んだ。

 「まぁ良くなって来たんじゃねぇか」

 「そうですか」

 「じきに師匠も帰ってくる、師匠の動きを真似てみれば更に対武器のやり方がわかってくるぞ」

 「僕に師匠の真似ができますかね?」

 「知らんわ」

 「ですよね」

 

 次の日。

 「戻りました」

 「早いお帰りですね師匠」

 「そうでもありませんよ」

 リリスさんでも一ヶ月かかった距離を1日で、本当にバケモンだな。

 「それで、申し込みできましたか」

 「はい、もちろん。それと決勝トーナメントの対戦表が出ましたよ」

 「初戦は?」

 「ゴア・ダイヤリー、人族男の槍使いです」

 

 その日から半年後にあるジケイ大戦の初戦であたる槍に対する戦い方を練習した。

 「そうだステイ相手の持ち手をよく見ろ、そうすれば、先端部もどこにあるかわかる」

 槍の動きが速すぎてわからん。

 「いいからさっさと懐に入ってこい、じゃないとずっとここままだぞ」

 といわれ無闇に突っ込んだら体中が穴だらけになってしまう、うまく距離をとって逃げることしかできない。

 「ステイくん、目と頭に血を多く回せ」

 キリコ師匠。なるほど、ヴァンパイヤは死なないだけじゃないのか。

 本当だ、リリスさんの動きがスローになってきた。

 「師匠これならいけます」

 「いいねぇステイ、ならさっさとこい」

 「はい」

 相手は槍、なら槍の先端を掴んでしまえば相手は何もできない。

 「今」

 よし掴んだ、そしてそのまま引きつける。

 「おいおい、俺様とパワー勝負かよ」

 「するわけないじゃないですか」

 僕はそのまま先端を折った。 

 「馬鹿が!」

 「グヘッ」

 折ってしまったことで相手がフリーになってしまい、そのまま刺突されてしまった。

 「惜しかったな、途中まではよかったぞ」

 「そ、そうですか。よかったです」

 「あの時お前は折らずに抑えつけるだけでよかった」

 「はい」

 「このペースなら一ヶ月でものにはなるだろう」

 「よろしくお願いします」

 「おう、俺様より強くしてやる」

 リリスさんは言動は厳しいが、心根は優しい。


 

 そして半年後。

 「では初戦勝ってきてくださいね」

 「はい」

 まずは初戦突破、リリスさんとの練習を思い出すんだ。


 「両者構えて……………………始め!」

 

 

 

 


 

 

 

 

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