表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
(原案)バツライフ  作者: The kid 王
第一部:アバンチュールゼアー
34/58

EP31〜最終決戦〜

 「ここよ、ここがパパの部屋よ」

 僕たちは今オースティン・キング・サイファーの寝室の前にいる。

 「パパは寝る前に部屋に鍵を掛けてあるはずだからぶち破るわよ」

 ガチャー

 「いや、もう開いてるぞ」

 「え………」

 「しかも鍵が壊れてる」

 「………静かに行くのよ」

 「わってる」

 僕は部屋をこっそりのぞいてみた。

 「!!!」

 思わず扉を閉めてしまった。

 「な、なによ。なんかあった?」

 「………まぁ」

 なんであいつが、ダメだあいつだけは。

 「早く行きましょ」

 「あっ、待っ………」

 ガチャー

 しまった。

 「え???な、なんであんたがいんのよ……………」

 部屋には血だらけで倒れているオースティンとリッキー・グランド・ケーキが立っていた。


 「やぁ、一昨日ぶりかな。えー………ステイ」

 「なんであんたが居るんだよ」

 「ステイ………」

 クレンは顔面蒼白だ。

 「ステイ、横に居るのはもしかしてクレンか?」

 「ひっ」

 「…そうかそうか、ちょっと顔みしてくれたまえ。久しぶりに拝みたいものだ」

 クレンは僕の後ろに隠れている。

 「………それよりなんでオースティンは死んでるんですか?」

 「…………それは俺にもわからん」

 「は?」

 「俺が城に異変を感じて来たときにはもう全員死んでいたぞ」

 「じゃあ誰が………」

 「お前だよ………ステイ……」 

 後ろから声がした。

 「タ、タツヤ…?」

 そこにいたのは扉に寄りかかりボロボロになったコバヤシ・タツヤがいた。

 「ぼ、僕が!?」

 「あ、あぁ。そこのオースティン殿下だけじゃない、外にいた人全員お前が殺したんだ」

 「そ、そんなことやった覚えが無いぞ」

 「だろうな、だってお前は父が死んだ時ショックのあまり気を失った。でも少したったらお前は急に立ち上がり意味わかんねぇことをずっと呟いて俺を殺しに来たんだ」

 「な、何言ってんだよ?」

 「まぁ最後まで聞いてくれ、その時のお前は全く俺の言葉に耳を傾けずただ力任せの攻撃を繰り返していた。その後俺を殺せないと理解したのか俺を後にして外に行っちまった。俺は一回お前と戦ってるから生き延びる事ができたが外の人間は俺が外に出た時には全員死んでたよ」

 タツヤの話は本当なのだろう、こんな時に嘘をつくような男では無いことは僕は知っている。だからこそ本当だからこそタツヤの言っていることが理解出来なかった。

 「僕が全部やったのか」

 「そうだ、厳密に言えば暴走したお前がだ」

 「そ、そうか………」

 外の死体は全て血が抜かれていた。ヴァンパイヤの僕がやったと言われれば納得できる。

 「…………クレン、ごめん僕は君の父を殺してしまった。謝ってすむ話ではないが僕はもう君から離れる。リリスさんとベルにもよろしく言っておいてくれ」

 今の僕にはこのくらいしか出来ない。

 「……な、何言ってんのよステイ。今更あんたから離れられる訳ないでしょ、それに別に怒って無いわ。だって私は別にパパのこと好きじゃないの、だってこのリッキーを連れて来たのだってパパ、その上こいつと結婚しろなんて今考えてもあり得ないわ。それに元々私がここに来たのだってパパにステイのお父様を殺した責任をとって貰うためよ、そのステイに殺されたなら……因果応報よ」

 「………………」

 「2度と私から離れるなんて言わないで。次言ったら私死ぬから、よく覚えておいて!」

 クレンの目の周りはいつもより赤くなっていた。

 「わ、わかった。ごめんなクレン」

 「それとさっきからそこに突っ立ってるリッキー!!!」

 部屋にクレンの声が響わたる。

 「なんだ?クレン」

 「気安く呼び捨てしないで、あんたなんかに呼ばれる名前は私には無いわ」

 「おいおい、冷たいじゃないかクレン。一度だけとはいえ愛し合った仲だろう」

 「ハッそれまじで言ってるわけ?だとしたらヤバいよあんた。あんな無理矢理やられて私が気持ち良くなると思う?あんなのタダのオナニーよ」

 さっきまでリッキーから隠れていたのに………吹っ切れたのか。

 「…………酷いことを言うな」

 「あと次私の名前言ったら本当に殺すから」

 「………………これだから大人は嫌なんだ」

 リッキーの表情は変わらない。

 「ステイ、お前も理解できるだろう。やはり女は幼い時が1番輝く存在であり、純粋な存在だ。俺は歳をとるごとに醜くなっていく女しか知らない、女はそういうふうに作られているからだ。だから俺は幼女を愛する。俺は別に小さい体が好きなんじゃない汚れの無い純粋な心が好きなんだ。そこら辺は君に理解して欲しいな…」

 「理解出来る訳ねぇだろロリコン、お前らみてぇな奴等は死んだ方がましだ。何言い訳みてぇにつらつら喋ってんだよ、やられた方の気持ち考えたことあんのかよ………適当なこと喋ってるといい加減殺すぞ」

 僕は幼少期、リッキーに怯えるクレンを慰める日々を送っていた。それはもう酷かった、毎日夜になったら突然叫びだすのは当たり前で1人になることが出来ず僕や母さんに助けを求めていた。

 「…………そうか理解して貰えないのか」

 当たり前だボケ。

 「では俺は帰ろう、友人の葬式の準備をせねば」

 「なによあんた帰れると思ってるの?」

 「………それはどういう意味だクレ…」

 リッキーの顔面へ左ハイキック。

 「こういうことよ」

 リッキーは右手でクレンの攻撃を防いだ。

 「そうか…………だが俺はこの程度では殺せないぞ。せめて武器を使え、じゃないと何もはじまらん」

 リッキーは無表情のままだ。

 「クレン、今やるんだな」

 「ええ」

 「わかった」

 こいつは腐ってもジケイ会館の総師範だ、今まで戦ってきたどんな奴より手強いはず。幸い今リッキーは武器を持っていない、僕らを殺すすべは無い。だとしたら気をつけるべきは魔法による攻撃だ、リッキーには固有魔法の「雷撃魔法」がある。どんな魔法かわからない内は気をつけなければ。

 「クレン、奴の攻撃はできるだけ避けろよ。死なないとはいえどんな攻撃が来るかわからない」

 「ええ」

 僕も奴と触れたら「脳内点検」を使う。

 「僕に合わせてくれ」

 「わかったわ」

 「じゃあいくぞ」

 僕は刀を使ったことが無いがこの刀はなんだかしっくりくる、元々体の一部だったかの様な。

 「来るといいステイ、クレン、捻り潰してやろう……………炎神級魔法『アルフレッド』」

 炎魔法の神級か何が起こるんだ?

 「………………」

 「な、なによ。何も………熱ッ……………………………ぎゃッァ」

 僕らの穴という穴から炎が吹き出してきた。

 再生する分痛みが永久に続いてしまう。それに筋肉が焼けて上手く動けなくなる。

 「ふむやはり炎魔法はヴァンパイヤにも有効だな」

 「クッ……………ゲエッ」

 やばいな、このままでは朝になってしまう。この状態で日光を浴びれば僕たちは消滅してしまう。

 なら目には目を魔法には魔法だ。

 「グ、グレン!!水上級魔法『アブレシブジェット』!」

 僕は水魔法でこの炎を消そうとした。だがこの程度の水魔法ではすぐ蒸発してしまう、だったら。

 「土中級魔法『グランドン』」

 僕はクレンと一緒に土に埋まった。さっきは冷却消火だったから上手く炎が消えなかったから次は窒息消火だ。

 「ブハッ、消えたか」

 僕は土魔法を解いた。

 「クレン行けるか?」

 「ええ、もう治ってるわ」

 今度は僕たちの番だ、クレンが先行して攻撃をする。右ストレート、肘打ち、回し後ろ蹴り、右ハイキック。リッキーは簡単そうに全て流している。だが今奴はクレンが影になっていて僕が見えていない。

 「ごめんクレン」

 「ええ」

 僕はクレンごとリッキーの腹部を刀で貫いた。

 「グフッ…………なるほど、良い攻撃だ」

 ヴァンパイヤにしか出来ない戦い方だ。

 「だが問題ない、回復魔法『ハートショット』」

 リッキーの腹部から血が止まった。

 「くっそ、こんな簡単に」

 「お前たちも似た様なものだろうに……闇神級魔法『クロコダイル』」

 そこに出てきたのは真っ黒のワニであった。

 「クレン、何か嫌な予感がする。一旦離れよう」

 「『クロコダイル』男の方を食え」

 狙いは僕か、あのワニ自体のスピードはそこまで速くない。逃げるのは容易だ。

 「『クロコダイル』ばかりに目がいってるぞ」

 リッキーは僕のスピードについてこれるのか。ガードは間に合ったがワニの方向に吹き飛ばされてしまった。

 「グッ」

 やばい、このままではあのワニに食われる。

 「ラロイ!」

 「任せろ、神聖魔法『ホルス』」

 城全体が白い光で包まれた。光が消えた時にはワニの姿は無くなっていた。

 「ありがとう、ラロイ」

 「おう、それにしても危なかったぞお前。もしあのワニに食われてたらその部分は元々無かったものになるんだ」

 「それは怖いな」

 「だろ、やられたらやられたことにすら気付かないぞ」

 「ラロイあとどのくらい神聖魔法を使える?」

 「あと5年分ってとこかな」

 ギリギリだな。

 「ステイ?誰と話してるのよ?」

 後ろからクレンが話しかけてきた。

 「い、いやただの独り言だよ」

 「そ、そう。それにしてもさっきの光はなんなの?」

 「あーあれは………ただの光魔法だよ」

 「ただの光魔法だと、俺の神級の闇魔法がお前ごときの光魔法でどうこうできるはずないだろう」

 「……………………」

 「まぁいい、『雷撃魔法』」

 きた、固有魔法の「雷撃魔法」。

 「クレン!」

 僕がクレンの方を振り返ったときにはもう首が吹き飛んでいた。

 「なっ」

 全く攻撃が見えなかった。それにリッキーの姿が消えた。

 「こっちだステイ」

 真後ろから僕を呼ぶ声がした。振りかえる時間はリッキーにとっては充分すぎたのだろう。

 僕の視界は白になり意識が遠のいていった。

 

 

 

 

 


 

 


 

 

 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ