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(原案)バツライフ  作者: The kid 王
第一部:アバンチュールゼアー
26/58

EP24〜中堅戦(前編)〜

 「………すいません大司教、これくらいしかみつからなくて…………」

 地割れは予想以上に深くカインさんの頭部と上半身しか見つからなかった。下半身はいくら探しても見つからなかった。

 「……じゅ、十分じゃよ、ありがとうなステイ君、あとはわしに任せておくれ」

 「はい………」 

 「ねぇステイ」

 「なんだクレン?」

 「悲しいのは私も一緒よ、でも次はあんたの番でしょ。そんな調子で勝てるの?」

 「まぁ………」

 「……ねぇ、あんたカインさんになんて言われたのよ」

 「………あっ…」

 カインさんはクレンを殺し合いに出させないと言っていた、つまりカインさんが負けてしまった以上僕が負ければクレンが死合いに出ることになる。だったら僕はどうすれば良いか………簡単だカインさんの意志を継いで死合いに勝つことだ。

 「よしっ……ありがとうクレン」

 「わかったならいいのよ、頑張りなさいよ」


 僕たちは室内闘技場に戻ってきた。ここなら僕も本気で戦える。

 「大司教は来ないわね」

 「まぁ今はそっとしておくのが良いよ」

 「それはそうね」

 「なぁいちゃついてるとこ悪いがステイ、お前に言っておきたいことがある」

 キシャさんがヌルッと話しかけてきた。

 「なんですか?」

 「お前の相手は手こずると思うぞ」

 「知ってる人なんですか?」

 「あぁ、奴とは一緒に冒険したことがあってな、さっきトイレに行ってる時すれ違って少し話したんだ、そしたら中堅戦に出ると言うんだ」

 「それで?」

 「奴は冒険者の癖に拳で戦うんだ」

 「え!?」

 「しかも女でだ」

 「え!?!?」

 「そして鬼人族であり」

 「え!?!?!?」

 「名前はリリス・アクリア」

 「「えぇ!?!?!?!?!?」」

 嘘だろ、リリスさんが僕の相手だと。

 「ねぇステイ、完全にリリスさんよね」

 「あぁ、リリスさんだ」

 「ん、なんだ?2人とも知り合いなのか?」

 「は、はい。同門です」

 「ギャハハハハ、まじかよウケる」

 キシャさんの顔面がぐちゃぐちゃだ。

 「わかってるんですか、キシャさんどっちか死ぬんですよ」

 「わかってるわかってる、だからこんな笑ってんだよ」

 「性格終わってるわね」

 「あぁ腐り切ってる」

 「悪い悪い、でもこんな笑ったのは10年ぶりだな。まぁがんぱってこい」

 「人事だからって呑気で良いわね」

 「あぁほんとにそうだ」

 「ほらステイもう始まるぞ行ってこい」

 審判がこちらを急かすような目で見ていた。

 「………はい、じゃあ行ってきます」

 「いってらっしゃい」


 「これよりナタス・アイワナ戦争中堅戦。ナタス教陣営ステイ・セント対アイワナ教陣営リリス・アクリアの死合いを始めます」

 僕の前に現れたのは紋様の浮かんだ赤い肌、金色の目、腰まで伸びた銀色の髪の毛、紛れもなくリリスさんであった。

 「ステイ・セントだと………本当だステイじゃねぇか久しぶりだな!元気してたか!?」

 リリスさんは僕を見るなり勢いよく抱きついてきた。

 「ちょっ痛いですよリリスさん、リリスさんもお元気そうで、師匠も元気ですか?」

 「あぁ元気だぞ、でも師匠はお前たちがなかなか帰らないから心配してたぞ」

 「そ、それは申し訳ないです」

 「ハッそう思うならたまには顔ぐらいだせよ」

 「すいません、いろいろあって……」

 「……ふーんそうか。……ん?おいおい、クレンもいるじゃねぇか!おーいクレン、ステイとはお盛んなのか?」

 久しぶりに会う相手に初めに言うことがそれなのか?

 「えー、ヤリまくりよ!そうゆうリリスさんはどうなの?」

 「俺様は最近ヤってねぇな、師匠以上の男はそういねぇよ!」

 「そこにいるじゃない」

 さすがクレン、冗談が上手い。だがリリスさんが結構ガチな目で僕を見ている。

 「ちょっリリスさん、目が怖いです」

 「あ、あぁ悪い最近、オナニーしかしてねぇから溜まってるんだ」

 「は、はぁ、でも僕とヤっても気まずいだけなんでお互いのためにもやめましょ」

 「それもそうだな」

 「……そういえばなんでリリスさんここにいるんですか?」

 「あー、ちょっと前にまた冒険に出たんだ、そしたらたまたまアイワナ教の奴らに戦ってくれって雇われてな」

 「僕も同じ感じです」

 「お前、会わないうちに強くなったよな?」

 「ええ」

 「ハッ全力で殺りあうぞステイ!」

 「……はい」

 「……………」


 リリスさんの腕の中はとても温かかった。


 

 

 

 

 


 

 

 

 

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