ふと宇宙の愛に逢い
森は空気が綺麗。そう、思いながらやって来た。本当に綺麗だ。
それに、キラキラしている。光が、緑の隙間から差し込む。気持ちがいい。
鳥の声。風のそよそよ。都会のにぎわいとは、正反対。落ち着く。何もかも、忘れさせてくれる。
深い場所まで来た。いつもとは、全く違う世界だ。やさしく、呼吸ができている。
「もう帰るよ」
「まだ帰りたくないよ」
「お父さん待ってるから」
「ここで遊ぶの」
明らかに、宇宙人だ。テレビでよく見る宇宙人そのままだ。しかも、親子だ。
「わかった。もう少し居よう」
「川で遊んでもいい」
「いいよ。気を付けるのよ」
「うん」
「地球を守るために、来たんだからね」
「うん」
「任務が終わったら、すぐ帰るのが普通なんだからね」
「うん」
なんか、すごいことを話していた。せっかく、癒されていたのに。疲れが、どっと出た。