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こちら、聲質研究部?  作者: 緋和皐月
第4章
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練習したから休憩しよう

 昨日の夕方のニュース、今朝のニュースのアナウンサーさんの声をばっちり聞いて、投稿した放課後。

 部室に顔を出しました。


「お、今日はアマノンいる〜……って、どったの? なんか暗い感じするよ」

「……小日向、先輩」

「ええそうですとも、俺は小日向パイセンっす! んで、んで? どったのー?」


 小日向先輩……今日も明るいです。

 僕なんかとは違う、まるで太陽のよう……それに並ぶ僕は、さしずめそれを見上げる蟻のような……いえ、それ以下の、ちっぽけな存在です……。


「……昨日と今日、ニュースのアナウンサーさんの声を拝聴したんです」

「そなの? 勉強になったでしょ、どうだった?」

「月と小石だなぁと思いました」

「……月とスッポン、の進化バージョンを言いたいのかなぁ、アマノンは」


 はい、そうです小日向先輩。おっしゃる通りです。


「アナウンサーさんは、まるで天上人、雲の上の人に思えて。太陽の後光が眩しくて悲しいんです」

「そっか〜。まーでもほら、アナウンサーとか声優って、プロだから。俺とかミミィンはそっち志望だけど、鷹野とかウクルンは普通にビジネスマン志望だよ」


 ……え?


「だから、俺たちはプロじゃ無いのに、そんな重く考えなくていいんだよ。プロとアマチュアはそもそものレベルが違うんだから、プロになりたいなら兎も角、比べなくていいの!」


 ……ふ、ふぉ。

 そ、そうですよね。プロとアマじゃ、全然違いますもんね!


「まー、その様子じゃ、よっぽどウクルンに虐められたっぽいねぇ。どんまいアマノン、喉飴あげるよ」

「えっ、でもここ、学校ですよ?」


 お菓子類とか、持ち込み禁止では……?

 不安に思いながら、小日向先輩が握らせてくれた、フルーツ喉飴を見下ろします。


「いーのいーの。こーいう、ちーっちゃなことは、バレなきゃ違反じゃないからさ」


 うわはは、と笑う小日向先輩の後ろから、ぬっと影が。


「オレにバレたので違反ですよ」

「ぬおっ?! おま、いつからいたの鷹野?!」

「え? 雨野さんがニュース見たってところからです」

「最初からじゃねーか?!」


 そして更にぬっ。


「全く、酷いですね部長は。私は柳くんのためを思って、わざと厳しく言っただけなのに」

「そぉだよぉ。アリノリ様は、虐めたりしないもぉん。ミミィは虐めるの好きだけどねぇ♪」


 くすくす、とミミィさんが笑います。


「でも。すまない、柳くん。プレッシャーを与えてしまったかもしれないね」

「いえっ、僕が弱いだけですから……」

「いいや、私が悪いんだ。……許してくれるかい?」

「も、もちろんです!」


 よかった、と有徳さんが微笑みました。

 ああ、イケメンは笑うと眩しいです。

 ……とか、巫山戯たことを思っていると、有徳さんの顔が近づいてました。

 あれ、あの、有徳さん、お顔が近……


「許してくれたお礼に」


 こそ、と囁かれて、手の中に押し込まれたのは小さなチョコレートキャンディでした。

 ……あの、ここ、学校……ですよね?


「ふむ、それではオレも、これを雨野さんに」

「ミミィもあげるぅ」


 そして更に、鷹野先輩には黒飴を、ミミィさんからはミルクキャンディを貰いました。

 ……見事に、全部飴玉ですね。


 ちょっと厳しかった有徳さんの特訓も、ご褒美をもらった後では、受けてよかったなぁと思います。

 ……なにせ引きこもりだった僕は、同じ学校の人とお菓子を食べたりしたことがなかったので……嬉しかったのでした。


ムチの後のアメ、飴の話でした←


どうも皆様、緋和です。

最近の柳くんは少しポジティブになってきましたね。

さて、前回約束していた、従姉妹ちゃんの話をしましょうか。


従姉妹ちゃんは、まだ中学生の女の子です。

国語の時の、音読や朗読の時はいつも、大きな声ではっきり読むように気をつけて、更には1年生のとき、放送委員をしていました。

お昼の放送。1回、2回と回数を重ねていくうち、職員室に放送室の鍵を返しにいくと褒められたり、部活の先輩にも「読むの上手い」と言われたりしたようです。

そして進級した従姉妹ちゃんはその年の放送委員で無いにも関わらず、国語科の教諭に「Nコン」の朗読部門に出てみませんかとお誘いを受けたのでした。

初めて聞いた「Nコン」という言葉に戸惑いつつ、折角だからと参加させて頂いたらしいのです。


教諭と先輩との放課後練習。たった3週間、しかも1週間に3回ほどしか無かったようですが、それでも、柳くんのように教諭と先輩に笑顔で「ここがダメかな」と注意されたり。

そして迎える本番。残念ながら、先輩が行った全国大会には進むことができなかったようですが、後日、評価の紙を教諭から渡されました。

そこには今後注意する点が書かれており、良いところも沢山書いてあったとか。全国へ行った先輩の評価紙よりも、いっぱい書かれていたようで、少し嬉しかったと言っていました。


作中に出てくる「Lコン」は、リアルの「Nコン(放送)」をモデルとしています。

全国の中高生のための放送コンテスト。

他にもアナウンス部門などもあるようです。

“放送” に興味のある中高生の方は、国語科の教諭に言ってみるのも良いでしょう……とは言え、今年のNコンは終わったようなので、来年のこととなりますが。


長くなりましたかねぇ……読み飛ばされた方もいそうだなぁw

よし、終わりにするために格好良く締めますか。


この物語は、従姉妹ちゃんの体験話をモデルとした、フィクションです。

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