味方は身内でここにいた?
「え、だからもう、今日は参観日無いんだよね? 仕方無いなぁ〜、それじゃあさぁ、俺、校内見学してっていい?」
きらきらきら、と瞳を輝かせて、小日向先輩の叔父さんが教頭先生に聞きました。
「ほら、小説の取材ってことで!」
「ま、まさかん、貴方様は……!」
「うんうん、えっ知ってる、俺のこと? えーちょー嬉しい〜」
「……誰っすか?」
「知らんのんかーい! てかそれ、俺が前に使ったネタだし! 真似すんなし!」
この2人、なんなんでしょう、ボケツッコミが素早すぎて、ついていけません。
はっ、まさか、これは仕組まれた罠?
「それはいけません。有徳さん、助けてください」
「何がいけないのか聞いてもいいかい?」
う、有徳さんに呆れたように言われました。
すみません、僕が全て悪いのです……でも、有徳さんに呆れられるのは正直ちょっぴり、いえ、結構、心が痛みます。
「ごめんなさい……」
「急にどうしたんだい?!」
「うふぅ、これは、恋のヨ・カ・ン♡ ミミィいつでも協力するからねぇ」
「えっ?! 栗兎の所属してる部って、栗兎も含めてホモばっかりなの?! 話聞きた……いや、取材してもいい?!」
「俺ホモじゃ無いよ、充にーさん?!」
そこでビシィィ、と小日向先輩の叔父さんがポーズを取りました。
「何言ってんだ、お前も俺の担当編集者と一緒に居たら、自然と嫁にしか見えなくなるよ!」
「待って、充にーさんの担当編集者って男の人だったよね?!」
……え? 男の人の編集者さんが、お嫁さんなんですか?
「充さん。うちの新部員、雨野さんが戸惑っています。なのでもっと続けてください」
「オォイ鷹野ォ、そこは頼れる先輩として止めてやれよぉぉ!」
鷹野先輩が、フッ、と笑いました。
「何言ってるのですか、リツくん。オレは、雨野さんみたいな可愛い生き物は困らせたいんですよ!」
「お前、真面目に見えるくせに変わってるよな、変な方向に!」
「お褒め頂き恐縮です! 可愛い子は恥じらわせよ! 靴下は脱がせるものだ!」
「変態じゃないか!?」
た、鷹野先輩は変態だったのですか。
「……でも、そんな事実に対して驚いてはいない自分に驚いています……」
「どうしたアマノン、変態に毒されたか?!」
有徳さんが、ぽん、と僕の左肩に右手を置きました。
「大丈夫だよ、柳くん。うちの部は、変な奴らばっかりだから」
……そうおっしゃる有徳さんはどうなのでしょうか……ハッ、そうだった、有徳さんはイケメンすぎる御人だった!
……と、なりますと。
有徳さんは超イケメンで、ミミィさんは性別がよく分からなくて、佐野姉妹の先輩方は2人で1人の特殊能力持ち、鷹野先輩は……変、態、……ですよね。
「じゃあ、小日向先輩は……」
「クーデレを愛する、百合(注:とある腐った専門用語)好き腐男子だよ☆」
「あ、俺、薔薇&菊(注:とある腐った専門用語)専門〜」
……小日向先輩も、その叔父さんも、腐った沼に嵌ってらっしゃる種類のお方々だったなんて……。
「まーそういうことはどうでも良いや。プライベートで雨野実紀さんに会えるとか、超ラッキー☆ インタビューしても良いかな?」
「えー? なに、君、このミキさんのファンなのー? サインあげよっか?」
「あざます!」
……え?
「ど、どういうことですか?」
「え、なに? 君、知んないの? 雨野実紀といえば、今有名な声優だよ?」
ミキさんが、……声優?
「えええええ?!」




