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こちら、聲質研究部?  作者: 緋和皐月
第3章
22/45

味方は身内でここにいる?

 まさか、本当に高校に授業参観があるなんて……


「ふぉっふぉっふぉ!」


 うわ、謎の笑い声がします。


「ハッ、まさか、この人は!」


 小日向先輩、この方のことを知ってるんでしょうか。


「……どちら様っすか?」


 知らないんかーい!


 ……あっ、ついツッコんでしまいました。僕なんかが偉そうに……もうしません。ごめんなさい。



「え? 知らない? 嘘でそ? わっちだお? みーんなの憧れ、教頭ちぇんちぇーだお?」


 ……きょ、教頭先生って、こんなに軽い感じの方でしたっけ?


「えー? 知んねぁーい? ホンツォーに?」


 ごめんなさい、悪いのは全部、僕なんかのせいです。


「ま、いーけどにぇー。わっち、てめーら大人どもは何しに来たんだらーて聞きに来ただけだけぁら」


 教頭先生は、何を仰っているのでしょうか……今日は授業参観だから、大人が来るのは当たり前……ですよね?


「授業参観があるってプリント見て、来たんだけどー? このミキさんに、なんか文句あるのー?」


 ミキさんが、ふん、と腕を組みました。


「おやぁ、お姉さん、超美人だにぇー。えーでも、授業参観ー? ここ、高校だお? あるワケなーぁし! あったらイヤーン!」


 ……?


「つーまり。高校ですからー授業参観はありまっすぇーん!」

「結局、無いんですか!?」


 でも、それじゃあ、あの謎のプリントは?


「見事に皆さん引っかかりましたね。リツくんも引っかかって、ざまーですね。ぷーくすくす」

「さては犯人はお前かあ、鷹野!」


 鷹野先輩が、くすくすと笑いながら、電信柱の影から出て来ました。

 ……え、ずっと電信柱に隠れてたんですか、鷹野先輩。僕、近くを通ったのに気づきませんでした。ハッ、まさか鷹野先輩は、一族代々続く忍者とかなのでしょうか。


「鷹野先輩、今度その隠れみの術、教えてください」

「えっアマノン、こいつ忍者なの?!」

「えっ栗兎の友だち、忍者だったの?!」

「失礼な! オレの一族は、由緒正しき変態ですよ!」

「え一族みんな変態なの?! てかそれ由緒正しく無くても良くない?!」


 な、なんなんでしょう、この状況……


「ツッコミどころ満載すぎて、どこからツッコんでいいのか分かりません……!」

「やぁ、おはよう柳くん……ん? どうしたんだい?」

「あっれれぇ? なぁに、柳きゅんのお母様と、お姉様かなぁ? それから、リツリツの叔父様だぁ。なになに、ご家族ご親族の集会でもあるのぉ?」


 有徳さんと、ミミィさんです!


「おはようございます。お顔なのです!」

「どうして今、顔が出てきたのか聞いても良いかい?」

「きゃっはぁ♪ 柳きゅん、今日も突拍子ないねぇ」


 あれ? なんか違いましたっけ。

 あ!


「違いました、カオスでした」

「うん、顔とカオスを間違える人にあったのは初めてだよ」


 はい、自分でもビックリです。


「今日、授業参観らしいです」

「え? そうなのかい? 私は聞いていないよ」

「ミミィも、聞いてないしぃ、知らないよぉ?」

「え?!」


 ぽん、と鷹野先輩が、僕の左肩に右手を置きました。


「ですからね、雨野さん。全てはオレが仕組んだ巧妙な罠だったんですよ」

「罠ですか?!」

「そうだよアマノン! 酷いよね? 鷹野ってば、わざわざプリント作ったんだって! まぁそのお陰で充にーさんと会えるのは嬉しいけどさぁ! 後でマイク挿入して、あんあん言わせてやる!」


 ……あんあん、ですか。

 それはあの、まさか……初めてお会いした時、扉の向こうから聞こえてきたやつです……よね。


「小日向先輩、道端でそういうことを大声で叫ばないでくださいよ」

「お、俺の甥っ子が、ホモだったなんて……お祝いしなきゃー☆」

「えっやぁちゃんの先輩、ホモだったのー?!」

「待って待って待って?! なんつー誤解してんの、違うよ?! アンパ○マンマーチのことだよ?!」


 ああ……そういうことでしたか。


「アマノーン、悟ったような表情しないでぇぇ!」

「ちなみに栗兎、どっちが上?」

「俺の叔父が腐男子だった件について! ……ってだから、俺と鷹野はホモじゃ無いっ!」

「ふぉっふぉっふぉ……BLウェルカム!」

「教頭まで?!」


ほも、びーえる……って、何なんでしょうか。まさか、皆知ってる事柄……?

僕は無知です……。


「ま、リツくんが誤解を招くような言い方するから悪いのですよ。オレ知らね」

「「名前で呼び合う中だったのか……!」」

「やめて! 鷹野がもっと誤解招いてるからっ!」


 まぁとにかく。


「……カオスですね」

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