腹をくくって部活を目指せ
分厚い封筒を抱えながら僕は、まっすぐ帰宅しました。
「ただいま……」
「やぁちゃん、おかえりーっっ!」
……ん?
明らかに、母さんとは違う声です。
誰でしょう……いいえ、僕のことを『やぁちゃん』なんて呼ぶ人間は、この世でただ1人しか居ません。
僕はリビングに顔を出し、そっとその人の名前を口にしました。
「ミキおばさん?」
「半分あったりー、で、半分 っずれー! ミキさんはオバサンではなくてー、お姉さんなのだよーん?」
「そ、そうですよね、失礼でしたよね。僕の叔母だなんて、失礼すぎますよね」
「ミキさんは、やぁちゃんの叔母だけど、オバサンじゃないだけだおー!」
「……?」
この方は、僕の母の妹、つまり母方の叔母です。まだ20代の若いOLさんなのです。
……とにかく、えーと、ミキおばさんと呼んではいけないんですよね。
「み、ミキお姉さん?」
「大正解っ! もー、やぁちゃん大好き〜」
母さんに、鞄置いて着替えてきたら、と言われたので、慌てて着替えて、封筒を抱えたままリビングに戻りました。
すると、ミキおばさ……いえ、ミキお姉さんは、にやりと唇の端を釣りあげました。
「姉さんに聞いたわよん、なんだか面白い部活に入ってるんでしょお?」
「あ、いいえ、まだです。僕は、仮入部員で……あでも、今日はこれをもらってきました」
僕は、封筒をミキおばさんに掲げてみせます。
「ふん? それはバイトが正式社員になるための手続き書類と見た」
「え? えと、はい」
取り敢えず、頷いておきます。……何を言っておられるのか、さっぱり分かりませんけど。
「声質向上するための、聲質研究部……いいねー、あたしそーゆーの好きだわーん。分かった、じゃーあたしも、明日、やぁちゃんと学校行くねーん!」
……はい?!
まぁでも、第2章もこれで終わりですかね。
次回から、新章に突入。
ですから今回は、雨野の叔母さんという気になる新キャラを登場させて、次章に繋げるようにするための回でした。
お付き合いありがとうございます。
しかし次章の更新は、作者の事情で少し遅れます。
たぶん、明日から1週間、更新できません。リアルの都合上故です、ごめんなさい。
再来週から、また更新しますので、お楽しみくださいませ。
……なお、もし再来週、更新がされてませんでしたら、作者の身に何かあったのだなと優しくご心配してくださ……いえ、やっぱなんでもないっす。
今後もよろしくお願いします。
……今年中に完結させるのが目標っす(←なんだ急に)




