腹を震わし部活をすれば
小日向先輩から、1枚の白い封筒を渡されました。
「そいじゃアマノン、この中身の書類に全て目を通して、ちゃあーんと書いて印鑑押してもらって、明日持って来てねぇん☆」
な、なんでしょう、この分厚い封筒は。
まさかこれ全部、正式に入部するための書類ですか?
……多すぎませんか、これ。
「きっちーんと、見てこないとお仕置きだからねー☆」
お仕置きって何なんでしょう……やっぱりあれですかね、永遠に悪口を垂れ流されるとか、もしかしたら僕の黒歴史が全校放送とか、そういう悪夢みたいなことなのでしょうか……?
いや、悪口や陰口は別に良いです、良いのです。僕の存在価値を考えると、悪口や陰口を言って貰えるだけ有難いのです。
しかし黒歴史はいけません、断固として守らなくてはなりません、小学校の時に担任の先生に向かって、おかあさんと呼んでしまったこととか、絶対ダメです。
「……絶対、忘れません!」
「うんうん、真面目でいいなぁ!」
「……柳くん、顔真っ青だけど大丈夫かい?」
ええ大丈夫です、有徳さん、ご心配は要りません。
「僕は常時こんな感じです」
「それはそれで心配だよ……」
困ったように、有徳さんが苦笑いしました。
……苦笑いもイケメンすぎます。
「……ま、眩しいです!」
「……なにがだい?」
「あ、校長先生ぇの頭とかぁ?」
「ぶふっっ、それつまり校長先生の禿げ頭が、陽光に照らされてピッカーンってことだよね、ぶふふふっ!」
こ、校長先生の頭は、完全に禿げては無いですよ! ちょっと……ちょっと、真ん中がつるんとしてるだけなんです、ちゃんと耳の近くに髪の毛残ってますから!
「是非一度、『ワタシ〜が、ツルピッカーン校長先生であ〜〜る!』と言って頂きたいものですね」
ここでまさかの鷹野先輩が爆弾発言?!
「なんせ名前が……ぶふっ、鶴野榛蔵だしね! つるつるの禿げた像だよ、まじウケる!」
校長先生のお名前、そんな名前だったんですか?!
こうして、なぜか今日は校長先生のお話で盛り上がったのでした。
……校長先生、ごめんなさい。




