SIDE A 小村編
小村千和
国語の教師。冗談を言っては生徒を困らせる。
もう、木下くんったら、
国語のテストの点数悪すぎよ。
しょうがないから先生が面倒見てあげる。
もし次の試験でいい点数取れたらひざまくらしてあげよっか?
なーんてね、冗談よ。本気にしちゃった?
なんでかな、先生よく犬みたいって言われるんだ。
どこがそうなんだろ?
たしかに甘えたがりだけどさー。
気のせいかな?木下くん、私の胸ばかり見てない?
エッチな男の子は女の子にきらわれちゃうぞー。
どうせ、先生は貧乳ですよーだ。
触ってみる?って、また冗談なのに
目の色変わりすぎだよ。
スケベだから勉強に集中できてないのかもね。
どうしようかな、宿題の数増やそうかな。
ああっ、出しすぎよ。そんなにシャーペンの芯出しても
折れちゃうよ?
溢れてるよ、消しゴムのカス。もう世話が焼けるんだから。
白いのどんだけぶちまけるの。修正液の加減ヘタなんだね。
こぼしすぎよ、筆記用具床にバラバラしちゃって。
大丈夫かな、先生がもっとそばにいてあげなきゃかもね。
世話の焼ける子なんだから。でも、なんだか放っておけないな。
ねえ、夜まで居残りしちゃおっか。
これ以上、赤点取ったら本当にそうするからね。