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265話 魔術師ラザムVS炎竜卿ゴート




 炎竜卿ゴート。

 この竜王国を束ねる九首の竜……九頭竜の一人で、ゴルディクス帝国との徹底抗戦を訴える強硬派の筆頭。

 流石の貫禄と威圧感だ。

そこに存在しているだけで、まるで炎の塊が近くにあるかのように、じっとりと汗が流れてくる。


「ふむ……はるか昔に聞いたような声がしたと思ったら、かつての鼠がまた入り込んでいたわけか」


 ゴートという名のオッサンは、俺たち三人の中にラザムの姿を確認すると、小さく鼻で笑った後に嘲笑うかのような笑みを浮かべた。


 対してラザムは、特に焦った様子もなく不敵な笑みを浮かべている。


 この二人の因縁については、ついさっき聞いたばかりだが、まさかこんな所で鉢合わせするとはな……。

 俺としても、こんな大物に会うつもりはなかったし。


「よお、ゴート。まさか、最高責任者本人登場とは思わなかったぜ。で、俺にコレを見られたって事については、何かしら申し開きはあるかよ」


 コレ……とは、勿論目の前に立ち並んでいる大量のオルソだ。

 まぁ、コレはどう見ても良くないモノだ。

 そんなものを秘密裏に造っていたと知られれば、当然動揺するはず……と思っていたが、ゴートは平然としていた。


「いや、無いな。我としては、何ら恥じる行為はしておらん」


 見た目通り……いや見た目以上の胆力の持ち主だな。

 だが、恥じる事は無いってのは問題ありだろう。


「じゃあ聞くがよ。コイツは何だ? 聞く限り、魂の入っていない肉の塊って事だが、そんなもんを作って、竜族の少子化対策のためにやってますって訳じゃねぇだろ」


 ラザムの言う通り、長命種である種族は子供が出来にくい。

 竜族自体も、年々数が少なくなっているとラザムから聞いていた。

 まぁだからと言って、このオルソが少子化に役立つとは俺も思えない。


「ほお、オルソについて知っていたか。

 少子化対策……まぁ、ある意味ではそうか」


「なんだとこの野郎」


「此処に居るという事は、貴様も知っているのだろう。我らが今何をやろうとしているのかを……」


「ああ。戦争の準備を着々と進めているって話を聞いたが……」


 そこまで言ったところで、ラザムは何かに気づいたようにハッとした。


「……まさか、このドラゴンたちは!!」


 その反応を見て、ゴートは口元をニヤリと歪めた。


「我ら竜族の最大の弱点……。それは、貴様も知っているだろう」


 それは、数だ。

 竜族は、エヴォレリアの種族の中では、ダントツに個体としての強さを持っている。

 だが、その力に半比例して、圧倒的に種族として数が少ない。

 逆に言えば、これだけの力を持つ竜族が、ヒト族並とは言わないまでも他の種族と同等レベルまで数をそろえる事が出来た場合、問答無用で最強の軍隊が出来上がるはずだ。


 となってくると、この大量に存在しているオルソ……魂の存在しないドラゴンの用途もなんとなく分かってくる。


「貴様も知っている通り、竜族は寿命が長いためか新しい命が生まれにくい。また、戦える竜族もすべてを合わせても500首が良い所だろう。

 戦をするうえで、兵士の数は必要不可欠。それは、いくら我でも理解できる」


「だが、これほどのドラゴンが新たな戦力として加わるならばどうなると思う? 足りていなかった数の利は補われた。真の意味で、我らが世界の覇者となるのだ」


 ゴートの壮言なる言葉が、室内に響き渡った。

 その言葉に秘められた見事なカリスマ性。

 なるほど、この男についていこうとする者が多いのも頷けるというものだ。

 だが、その言葉を聞き、ラザムは鼻で笑うのだった。


「見事な演説だが、そいつは無理そうだな」


「何?」


「聞いているぜ。このオルソってのは、魂の無いただの肉の塊なんだろ? いくら最強の兵士だろうが、動きもしねぇ身体だけの存在が、何の役に立つってんだ」


 ラザムの言う事はもっともだ。

 魂の無い、ただ生きているだけの肉体である以上、脳は機能しない。つまり、自分で考えて動くだけの知能が無いのだ。

 そんなものが戦場に立ったとして……というか、立てもしないものが、一体何の役に立つというのか。


 ……なのだが、そんな事はこれを研究している者ならば、すぐに思い至るだろう。

 ラザムの話を聞いて、ゴートは高笑いを始めた。


「ハーッハッハッハッ! 何を言うかと思えば、そんな事を我が考えていないとでも思っていたのか」


 ゴートの言葉にラザムは「なんだとこの野郎」と苛立ちと共に睨みつける。


「何のために、あのゲオルニクスの息子なる男の肉体を研究してきたと思っている。すべてはこの為だ!」


 その言葉に、俺とゲイルはハッとした。

 確かに、死者蘇生の魔法とこの魂の無いオルソ……それらは結びつかない。

この男がゲイルの身柄を確保している理由は、ゲイルとゲオルニクスさんが成し遂げた死者の蘇生法の研究の為だったと聞いている。

 だが、今の話から推測すると、奴の本来の目的は……


「まさか、お前がゲイルの身体を調べていた目的は、死者蘇生なんかじゃなくて……」


『魂を肉体から引きはがす……いや、魂を新たに埋め込む方法の事でござったか……』


 ゲオルニクスさんは、竜族の秘術……魂の共有化を使用して、死に瀕しているゲイルの肉体から、魂のみを抽出した。

 そして死者蘇生の魔法を使ってゲイルの肉体を蘇生。

 新たに魂を肉体に埋め戻したという事になっている。


 そして、ロゼが実際にやったオルソである幼竜の肉体に、ゲイルの魂を移動させた、その行為についても意味を持ってくる。

 いや、意味どころかそれがゴートたちの目的だったわけだ。


 こいつ等は本当に、この大量のオルソの肉体に魂を移動させて、戦力として利用しようとしている。


 だが、そこで一つ疑問が浮かぶ。


「ちょっと待て。これだけのオルソを動かそうとするならば、それと同時に大量の生きた魂が必要になってくるはずだ。

 それをどうやって調達するつもりだ?」


 俺の問いに、ゴートは初めて視線を俺に向けた。


「ほう、ヒト族にしては鋭いな。だが、心配ない。戦力として使える魂ならば、我らは大量に抱えている。

 むしろ、その為にこれまで集めてきたのだからな!」


 抱える……集める……?

 魂を移動させるためには、元の身体が生きた状態でないといけない。つまり、死体から集めることは不可能。

 ならば、奴の言う魂の持ち主はまだ生きている。


 俺の脳裏に浮かんだのは、白竜卿ヴァイレルが治める集落に暮らしていた、たくさんのヒト族、更に他の種族たち。


 まさか……まさかと思うが……


「この国に住む竜族以外の種族……まさか、その魂を使うつもりか?」


 俺の言葉に、ゴートは驚いたような顔を作る。


「ほう、よもや言い当てるとは、なかなかに優秀。貴様、我の元に仕える気はないか?」


 ざけんな。


 俺とゴートの言葉にラザムも事の重大さに気づいたようだ。

 そうなのだ。

 それが真実ならば、竜族が他の種族の者たちを保護し、この地に住まわせていた理由……それが根底から覆る。


「ま、まさか……お前ら竜族が、他の種族を保護していたのは、これが……これが理由か? まさか、ヴァイレルの奴も……」


 白竜卿ヴァイレルは、ラザムにとって唯一、この竜王国において自分に好意的に接してくれていた存在と言える。

 その人物に裏の顔があったとは、彼も信じたくないようだ。


「さあな。他の九頭竜は知らんが、我はいざという時に使えると思っていただけだ。そして、その時がきた。ならば、使ってやるのが筋というものだろう。奴らも、恩を返せる時が来たというものだ」


 ……ふぅ。

 少なくとも、そういった考えは竜王国の総意ではないと知ることが出来た。

 確かに、力の弱い種族であったとしても、ドラゴンの肉体に宿る事が出来れば、強力な戦果を上げる事が出来るかもしれない。実際に、恩を返すべく戦いに赴く者たちだって相当数いるだろう。

 それでも、コイツの国民全てが戦争の駒という考えは、俺にとって許せるものではない。

 コイツの中では、幼子ですら戦闘要員なのだ。


 だが……


 それを咎める権利が俺にあるだろうか?


 俺はこの竜王国の人間ではなく、エヴォレリアの住民でもない。

 俺から見れば、非人道的な手段を使って竜族が世界を支配しようとしている……これを勝手に正して良い資格が、俺にあるのだろうか?



 だから……それを咎める権利があるのは、この世界の住民……そして神だけだ。



「……ふざけるなよ、ゴート……」



 怒りに打ち震える声。

 それは、ラザムの口から発せられた。

 そして、その声の主はラザムではなかった。


「おや、こうして言葉を交わすのは、およそ100年ぶりになりますかな。竜神ファティマ様」


 竜神ファティマ。

 ラザムの口を借りるという形ではあるが、部分的に降臨である。


 ゴートは声を聴き、胸に手を当てて軽く頭を下げた。あくまで上辺だけは礼を尽くすようだな。


「これが……これが貴様の理想か。力によってエヴォレリアを支配する。それは、我らが最も嫌っていたことだった筈だ」


 これまでも何百年もの間、竜族はエヴォレリアを支配しようと思えば出来た筈だ。

 なのにそれをしなかったのは、頂点に立つ王……いや、神の意志。そしてプライドだろう。


「最早、背に腹は代えなれない事態となってしまったのですよ。ならば、いっそ一度完全なる支配下に置き、その後ゆっくりと時間をかけて平定していくのが良いと判断しました」


「それでは、ゴルディクス帝国と一緒……いや、我らは元々エヴォレリア世界の住人ではない。ならば、これは異世界からの侵略だ」


「だとしたらどうします? この地に降臨して、我を裁きますかな? いや、いくら貴女とは言え次元を隔てたこの竜王国にはすぐには到達できないでしょう。そこの依り代を使ったとしても、依り代以上の力は発揮出来ない。

 もし、貴女が降臨出来たとして、その頃にはもう全ては終わっている」


 今の言葉に俺は疑問を抱いた。

 全て終わっている?

 どういう事だ? 見たところ、このオルソたちは未発達だし、そもそも魂は入っていない。このままでは戦力にはならないだろう。


 その疑問を感じ取ったのか、ゴートはこちらを見てニヤリと笑みを浮かべる。


「残念だが、貴様の部下の秘密については既に調べがついている」


「何ッ!?」


 ゾクリと身体が震えた。

 調べがついている……という事は、今現在において、ゲイルの身体はどうなっている?

 ゲイル自身も言葉は発しないが、不安と緊張がバイザー越しに伝わってくる。


「手段は確立した。我が計画を開始すれば、およそ72時間以内に全てのオルソに魂を宿らせることが出来る。

 さて、その時間内にこの地に降臨出来ますかな?」


「………」


 ゴートの言葉にファティマさんは黙ってしまった。


 確かに、この竜王国が別次元に存在する世界である以上、普通の手段では行き来出来ない筈だ。

 もしかしたら神であれば可能なのかもしれないが、今の反応からすると難しそうだ。


 しばし黙っていたファティマさんだったが、やがて何かを決意したかのように言い放つ。


「……お前に一つ……いや、二つ言っておきたいことがある」


「ほう?」


「この者は、依り代でも御子でもない。儂が……いや私が自分の意志で正式に定めた夫……ラザムだ!

 そして、我が夫を舐めてくれるな」


 ふっ……と、ラザムよりファティマさんの気配が消える。

 解放されたラザムは、啖呵を切られた事で誇らしいのか恥ずかしいのか複雑な感情のようだ。

 やがて、軽くコホンと咳払いをすると、こちらも何かを決意したかのように俺に視線を送る。


「つー訳で、レイジよ。コイツは俺に任せて、先に行きな」


 なんだそのバトル漫画とかにありがちな台詞!


「その坊やの身体が危ないかもしれねぇんだろ? だったら、さっさと行きな」


 いや、格好いいけど、流石に荷が重くないか?

 ラザムは確かに強い。それは、この世界に来て早々に戦ったから、よく分かる。

 でも、目の前のアレは桁が違う。

 流石はドラゴンの長の一人。こうして対峙しているだけでも、ピリピリと肌が刺激される威圧プレッシャーを感じている。

 あれは、俺がハイ・アーマードスーツを使わないと勝負にはならないだろう。


「ほう? その言い方だとまるで貴様が我の相手をするかのように聞こえるが?」


「かのようじゃなくて、そう言ってんだよ。てめぇの相手は俺がする」


 どうやらラザムは本気らしい。

 だが、俺が口を挟もうとしたら、目で制された。


「……どうやら、かつて我に一度完膚なきまで叩きのめされた事を忘れてしまったようだな。ならば、もう一度その身に叩き込んでおくか……」


 プライドを刺激されたのか、ゴートは怒りに震えた瞳でラザムを睨みつけ、羽織っていた装飾ゴテゴテのマントをその場に投げ捨てる。

 やる気らしい。


「そいつは40年位前の話だよなぁ。

 なぁ、寿命の長いアンタらにはピンとこないかもしれないが、ヒト族の世界じゃ40年って言えば、赤子が大人になって親になっている年月なんだぜ。

 それだけの時間があれば、俺だって強くなるための手段を探すし、その力を使いこなすための特訓だってするさ。

 ……こんな感じになッ!!」


 ラザムの身体より魔力の放出と共に風が吹き荒れる。


 そして、変化が起きた。


 全身の筋肉が膨れ上がり、体格も僅かに大きくなる。

 その皮膚の色は白くなり、硬質的な鱗に覆われていく。

 最も変化が起こったのは、頭部だった。

 側頭部からは巨大な角が飛び出し、顔は鼻先から口元が飛び出していく。


 人の身体をもったドラゴン……ドラゴニュートの姿へとラザムは変化したのだった。


「ふぃぃ……変身完了……」


 これがラザムの秘策か。

 結構格好いい。


「……なるほど。竜神の魂を肉体の方へ流し込み、変化させたという事か。

 言わば、簡易版の竜神。その力を使いこなせるのならば、先ほどの自信も頷けるというものだ」


 感心したようにゴートが言う。

 どうも理屈はそういう事みたいだが、リアルに変身とか羨ましいな。言ってみれば、生物verのハイ・アーマードスーツ。

 ……ただ、見た感じ長くは持ちそうもない。可視化されて体内から溢れ出ている魔力は不安定だ。ハイ・アーマードスーツ同様に、30分持てばいいレベルだろう。


「という訳で、コイツは俺がぶっ飛ばす。だから、さっさと行きな」


 それでも、一人で立ち向かいたいという意地があるのだろう。ドラゴンの顔つきになったが、目だけは人間の頃のものと変わらない。

 その目はしっかりと言っていた……「邪魔してくれるな」と。

 だとしたら、俺にできる事は一つだけだ。


「……分かった。ここは任せたぞ」


 とは言っても、この部屋唯一の扉の前にゴートは陣取っている。

 ならば、それ以外の場所から出るしかあるまい。

 ……しばらく考えて、ここまで来たら潜入の体裁を取り繕う必要もないか、と諦めた。


 俺はやり取りについていけず、茫然としていたルキナの手を強引に握ると、そのまま室内の壁に向かって走った。


「キャアッ! ぶ、ぶつか……」


 そして、壁に激突する寸前、バーニングフィストによって壁そのものを粉砕する。そこそこ分厚い壁だったみたいだが、壊せないレベルじゃない。

 そんな感じで廊下に飛び出した俺とルキナであるが、そこで途方に暮れてしまった。


 何処に行けばいいのか分からん。


 こういう時にアルカが居てくれたらと強く思うのだが、居ない者を頼っても仕方あるまい。

 肝心のゲイルは、自分の肉体が今どうなっているのか気が気でないらしく、かなり混乱している。

 どういう状態かというと、自分だけに向けた言葉ならバイザーの内側に文字として表示され、それを読もうとすると文字がスーッと頭の中に入ってくるというもの。

 今は、その文字の羅列がバグっているのかと思うほどに意味不明だ。

 これは、到底役に立つまい。


「あ、あの……」


 そうやって思案していると、背後より遠慮がちに声がかかった。


 あ、忘れてた。


「すまない、悪かったね」


 と、陳謝して今までずっと繋いだままだった手をほどく。

 すると、何故か一瞬だけ残念そうな顔をしたルキナであるが、気を取り直した様子でこちらを見る。


「あ、あの……何かとんでもない事が起こったようで……」


 怒涛の展開に目を丸くしていたルキナであるが、やはり内容のほとんどは理解できていなかった様子。

 一応、彼女にもざっくりと説明ぐらいはしておくべきだろう。


「ああ。ざっと説明すると、現在竜王国の奴らは、エヴォレリアの全てを支配しようと計画を進行中。で、今の赤いのがその最高責任者だって話だ」


「りゅ、竜族が世界を支配!?」


 ルキナがヒィッ!と悲鳴を上げる。

 この世界において竜族ってのは、ほとんど伝説的な存在で、一生に一度遭遇するかも……ってレベルなんだとか。

 それが、いきなり世界を支配って話になったらそりゃ驚くだろうな。

 一応、フォローする訳でもないが、全部が全部悪人じゃないよってのも説明しておかなきゃ。


「尤も、国の半分と竜族の神様は反対の立場を取っていて、今現在争っている最中。

その強硬派の表向きの言い分は、ゴルディクス帝国の横暴を止めるためだって話らしいけどな」


「そ、そうなんですか。確かに、ゴルディクス帝国内部でも、竜王国を攻撃しようって計画があるって話を聞きましたけど……」


「―――ッ!!」


 予想外の言葉に、俺は思わず噴いた。


「マジで? ど、何処で聞いたの!?」


「い、いえ、噂です。噂ですから!」


 どっから流れてきた噂だ? それとも、アメイガスのハンター協会支部ってのは、そんなに情報網が発達しているのか?


「で、では、レイジさんはそれを防ぐためにこの国に来ているのですか?」


 ふと、目がキラキラしてきた気がするが、そんなヒーローみたいな理由じゃない。


「いや、この国には仲間を救い出しに来た。今の話を聞いた限りだと、随分拙い状態かもしれないんだが……」


 そう言うと、ルキナは真顔になって尋ねてきた。


「な、仲間って……話に聞いた青い髪の女の人……ですか?」


 多分、アルカの事かな?


「違うよ」


「じゃあ、銀色の髪の女の子……?」


 これはフェイか。


「違うよ」


「で、では、金髪の小さい女の子……」


 一瞬、誰の事かと思い悩んだのだが、多分ルークの事だろう。

 あいつが女の子に間違われてたのって随分前だったと思うんだが……本人聞いたら、がっかりするだろうな。


「違うし。そもそも、アイツ女の子じゃなくて、男だから。ついでに言っとくと、探しているのも男だから」


「ええと、男の方でしたら、この近くに反応が……いいえ、居るみたいなんですが……」


 はいぃ?




 エピソード自体は進んておりますが、現時点ではあと何話で6章が終われるのか分らん状態です。とりあえず、ラストバトルに向けて着々と進んでおりますので、これからも読んでもらえると嬉しいです。

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