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アカシック  作者: 九条穹
白き誘い編
12/20

3章 一つの夜を越して

*** 3


あの日の翌日。俺はとてつもなく体調不良であった。

理由は夢。

夢で何回もあの残虐な光景が浮かびあがり、その度に目を覚ました。

おかげで寝不足だ。これでは勧誘活動もままになるか不安だ。

部室に来るまでに高崎に何か言われた気がしたが、あまり覚えていない。多分この間と同様、冷やかし交じりの応援だったと推測している。

「おはよう。」

以前に柿本に時間帯でツッコみをしたが、よくよく考えるとあれほど万能なあいさつはないな。

「旭、どうしたんだその顔? 隈出てるぞ。」

小原が俺に聞いてきた。

「少し・・・・・・寝てなくてな。」

「かなりお疲れさんのようだねー。」

「あぁ、体もだるいし、かなり眠い。」

俺は部室で座らずに立ったままでいた。今座ると確実にここで寝そうだ。

「そっか・・・・・・部長、今日は帰った方がいいよー。」

「そうだな、お前がいなくてもしっかりやっとくから今日は休めよ。」

2人の言葉の優しさが昨日のせいか、心にじんみりと来る。

「すまん。今日は帰るわ。」

俺は2人の意見に感謝し、帰り道についた。


家に帰るにはどうしてもあの公園を通らなければいけない。

今から24時間前までは何も思わなかったはずの場所。しかし、今では忌み嫌うな場所になりつつある。

俺は公園に目を送った。

そこには昨日と同じように子供たちが遊んでいた。ただ、あの子は輪から外れている。

あれが、どうやら無気力状態らしい。

俺は昨日のあの世界でのやりとりを思い出した。


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