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001:始まりの日
どうしてこうなってしまったんだろう。
僕はこんな風になんてなりたくないんだ。
朝目が覚めるといつもの牢屋にいた。
周りには第四警察隊がいた。
第四警察隊とはアンドロイドの逃亡防止、収容、管理、破壊を専門とした警察組織だ。
僕たちはこの組織に縛られている。
何故、世界は変わってしまったんだろう。
前は...昔は、人もアンドロイドも共存していたのに。
どんなに逃げたくても、どんなに辛くても、第四警察隊がいては僕らは逃げられない。
例え逃げても必ず捕まってしまうだろう。
もしくは、人間たちの醜い戦争の巻き添えとなるだろう。
ああ、世界が醜い。
美しい世界へ行きたい。
生きる意味を知りたい。
僕らを作った科学者は何を考え、何を望んで作ったのだろう。
今の僕らのように戦いをさせるために作ったのだろうか。
「おい...008。出動の時間だ。さっさと用意をしろ。」
「はい。」
008とは、僕の製造番号だ。
ああ、もう戦いの時か...。
今日も戦うだけだ。
少し壊れる程度ならすぐ治してもらえるし。
僕は装備を整えた。