コント「何も知らない一般人がなろう系異世界に転移したら」

ボケ自宅にて。

ボケ「突然だけど、これつけて」

ツッコミ「なんだよこのゴーグル（文句を言いながら装着する）うわぁ……ここはどこだ？」

ボケ「ここは異世界、あなたはトラックに轢かれて転移したのです。さぁ、思う存分に異世界ライフをエンジョイして下さい」

ツッコミ「いや、誰だよ」

ボケ「おお……よくぞ参った、異世界の戦士よ。早速だが魔王を倒してきて欲しい」

ツッコミ「え？　急にキャラの見た目が変わったんだけど？　中身はお前のままだよな？」

ボケ「何人か勇者を召喚したけど、お前は無能だから追放するわ」

ツッコミ「呼び出されて数分もしないうちに追放は流石に笑う」

ボケ「とりあえず冒険者ギルドへ行って登録をすませるのだ」

ツッコミ「あの……冒険者ってなんですか？」

ボケ「初めまして、登録希望の方ですね。こちらの水晶に手をかざしてステータスオープンと唱えて下さい」

ツッコミ「え？　すてーたすおーぷん？（言いながら水晶に手を当てる」

ボケ「おお！　なんて魔力の量！　すごく高い能力値！　天才か⁉」

ツッコミ「すごく褒められてるけど、全然嬉しくない」

ボケ「へへへ、新人のくせに調子にのるなよ。ぶっ殺してやる！」

ツッコミ「急に殺されそうになってるんですが⁉」

ボケ「ぎゃあああああ！」

ツッコミ「なにもしてないのにたおれた！」

ボケ「素敵！　かっこいい！　私は爆乳エルフ。あなたと結婚したいの（裏声」

ツッコミ「明らかにヤバイ子ですね」

ボケ「はいここで恋のライバル登場です」

ツッコミ「ライバルもなにも、全力でお譲りしますわ」

ボケ「お前を追放した奴だけど、爆乳エルフちゃんが好きだからお前のこと殺すわ」

ツッコミ「展開がひどすぎて、何がなんだか」

ボケ「ぐわあああああ！」

ツッコミ「あの、俺また何かやっちゃいました？」

ボケ「ふはははは！　吾輩は魔王！　ちなみに美少女なのだ（裏声」

ツッコミ「なんの脈略もなく魔王が現れた！」

ボケ「ぐわああああああ！　強いな貴様、我が婿にふさわしい！」

ツッコミ「そろそろ帰りたい」

ボケ「実は吾輩は悪い魔王ではないのだ。本当に悪いやつは神と人間なのだ」

ツッコミ「衝撃の真実」

ボケ「なんやかんやあって、神を殺しました」

ツッコミ「展開はえーな」

ボケ「とりあえずなにか料理してください」

ツッコミ「え？　急にどうしたんですか?!」

ボケ「うわぁい、このご飯とってもおいしいね（裏声」

ツッコミ「あの……神を殺した後に、料理って……え？」

ボケ「なんと、ここで新展開！　次元が歪んで織田信長が攻めてきた！　ロボットを作って対抗しましょう！」

ツッコミ「時代劇になったと思ったらSF⁉」

ボケ「そろそろスローライフをする時期ですね」

ツッコミ「なぜにこのタイミングでスローライフ⁉」

ボケ「とりあえず、フェンリルとドラゴンのヒロインを追加しますね」

ツッコミ「どちらも動物だと思うんですけど⁉」

ボケ「爆乳エルフちゃんも忘れてはいけません」

ツッコミ「むしろそいつは存在自体抹消したい」

ボケ「こうしてハーレムが出来たのでした」

ツッコミ「そう言えば織田信長はどこ行ったの？」

ボケ「信長はロボと合体して世界最強になりましたが、一撃で倒されました」

ツッコミ「それ世界最強って言わなくない？」

ボケ「それでは……次は……」

ツッコミ「あの、もう止めない？」

ボケ「……え？」

ツッコミ「面白くないよ、こんなの。突拍子のない展開ばかり続いて、意味が分からない。もう終わりにしよう」

ボケ「分かりました、これで完結にします。ここまでずっと頑張ってきたけど、心が折れました。この物語はここで終わりです」

ツッコミ「そうですか、お疲れさまでした」

ボケ「この物語は終わりです。本当の本当に終わりです」

ツッコミ「はよ、終われや」

ボケ「皆様に嬉しいお知らせです！　書籍化決定しました！」

ツッコミ「なんの話⁉」

ボケ「コミカライズが決定しました！　アニメ化企画も進行中です！　皆様のおかげで、ここまで来れました。本当にありがとうございます！」

ツッコミ「なんか無理やりハッピーエンドにしてるだろ。付き合いきれないよ（ゴーグルを外す」

ボケ「別にいいじゃないですか……フィクションの世界なんだから、夢くらい見たって」

ツッコミ「もしかして、何か理由でもあるの？」

ボケ「僕、以前から小説書いてたんですけど、全く読まれてないんですよ。ポイントもゼロのまま。だからこうしてVRで再現して楽しんでもらおうと思って……」

ツッコミ「ちょっとスマホでその作品の情報確認してみろよ」

ボケ「……え？」

ツッコミ「いいから早く」

ボケ「うわあああああああああ！　１２ポイントついてるうううううう！」

ツッコミ「ふふふっ」

ボケ「ありがとう！　ありがとう！　でも、どうして⁉」

ツッコミ「お前がずっと頑張って小説書いてるの知ってたから、応援したいなって思ってさ。さっきお前んちのＰＣ借りてアカウント作って投票したんだ」

ボケ「えっ………………えっ？」

　……え？