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パンデミック

作者: 神木梨花

「早く会いたい」なんていう再会を楽しみにしていた言葉は何度も口にした

 もう会えないなんて考えた事もなかったから


 隔離、渡航制限、緊急事態宣言

 漢字が繋がれば繋がる程世界はひっそりとしていった


 病院へ人が担ぎ込まれていくほど

 街から段々と人の姿が消えていった


 けれど死神は休まない


 おおくの人は

 大切な人を抱きしめているその瞬間が最後になるとは思わない

 何気なく送った誕生日のメッセージや

「また明日」と見送ったその背中をもう見る事がないとは想像しない


 それでも最後に永遠の眠りについたあの人に

「さよなら」と花を添える事はできた


 それが今


 当たり前のように愛する者から何百キロと引き離され

 戦時中のように誰かが亡くなった知らせは顔も拝めない事を意味する


 もう一度言う

 もう会えないなんて考えた事もなかった

 最後のさよならを言えないなんて想像もしなかった


 今この時まで




大切な人が亡くなったのに新型コロナウイルスの影響で最後に会いに行く事ができなかった私の思いをまとめてみました。


と、綺麗事を並べておりますが、時間が経てば経つほど何枚もの原稿用紙をぐちゃぐちゃに丸めてビリビリに破いて、できる事なら大声で泣き喚きたい。


大人だからしないけど。

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