隣の毒舌美少女から始まる俺の青春っぽい何か

　松陰直隆（まつかげなおたか）は、友達が少ない以外はごく普通の男子高校生である。
　そんな彼の隣の席に居るのは、学年でも指折りの美少女・清瀬優美（きよせゆみ）。ただし、口を開けば容赦なく悪態をつく毒舌家である。
　ある日、直隆は自身の机の中にラブレターが入っていることに気付く。差出人は不明。

「あなたのようなイモムシに好意を向けるなんて、随分と酔狂な人も居るものだわ」

　直隆の様子に気付いた優美は、悪びれることも無く愉快そうに言い放った。
　――しかし。

「やっぱり松陰くんの匂いを嗅ぐときゅんきゅんするぅ……ううー……」

　直隆は放課後の教室で偶然目撃してしまう。
　直隆の机を抱き締めて匂いを嗅ぎながら、甘い声で愛を囁く優美の姿を……。

　これは、ひょんなことから優美の秘密を知ってしまった直隆が、それをきっかけにしてギャルに協力することになったり、スクールカーストトップグループに属する美女と知り合ったり、いつの間にかパーティーメンバーになっているリスみたいな女の子に付きまとわれたりして、『青春っぽい何か』を送る物語。