設定と人物紹介
異世界『アカンサス』
様々な文化や種族が混じり合った中世的でありながら近代的な世界。
この世界には七つの大陸と五つの国家が存在している。それぞれの大陸に様々な種族が繁栄している。
イチェローがいる国はド田舎に存在する村。三日ほど歩けばギルドを営んでいる大きな町が存在している。
実は、地球において神秘が薄れて行き場を失った幻想種や神隠しにあった人間がたどり着く吹き溜まりがこの世界の正体。
【ヘタレ錬金術師】
鈴木一郎/イチェロー
日本人/男/18歳/黒髪黒目と一般的な日本人。
都会の大学受験に合格し、一人暮らしをする為に不動産を巡っていたが、工事中のマンホールに落下して気が付けば異世界にトリップ。
性格はヘタレで臆病者。街で人とぶつかれば土下座して見逃してもらおうとする小心者。故に友達はゼロ。心の中では文句を言うが絶対に口には出さない。
実家は包丁の伝統工芸士。鍛冶師と刀研師の身内がいるので、小さい頃から見て学んでいる。が、古臭い職人を嫌って都会の大学を受験している。その際、実家で喧嘩して泣きながら家を出た。
小さい頃から喧嘩は滅茶苦茶弱い。もし近場で戦いがあると一目散に逃げ出し、魔物と遭遇したら全力で逃走。
要するに、滅茶苦茶弱いスライム以下である。しかし、ヘタレではあるが、クズでは無い。
ダクトの紹介で出会った錬金術師に弟子入りし、僅か半年で弟子を卒業させられた。
理由は、錬金術師が旅に出たからである。残されたレシピの本と道具と工房を受け継ぎ、ひっそりとアトリエを営んでいる。
恩人であるダクトの紹介で様々な客がやってきて、そのたびに無茶な依頼をされている。
余談だが、一郎という発音は異世界では言い辛いのでイチェローという発音で呼ばれている。
【元気満点娘】
シャオ=ランムゥ
田舎の村に住む13歳の女の子。ヒロイン。金髪お団子チャイナ娘。
偶々村に訪れた一郎が村から魔物(初心者でも倒せる雑魚モンスター)を一撃で倒したのを見て強者と勘違いしている。
実際は、偶々実家から持ってきた自作包丁が転んだ拍子にすっ飛んで魔物の急所に運よく刺さって即死しただけである。
一郎なら魔王を倒せると本気で信じている。
【無気力怠惰な勇者候補】
ダクト=ボルトナット
異世界にトリップした一郎を助けた20歳の青年。魔王討伐に選ばれた勇者候補だが、やる気がない。
のんびり屋で昼寝が大好き。魔王討伐なんて絶対に行く気はなかった。
しかし、イチェローと出会い、嫌々ではあるが魔王退治することにした。
【ツンデレ怪力女】
ケリア=ワッシャー
ツンデレ怪力女(20)。典型的なツンデレ。ダクトの幼馴染で、勇者候補に選ばれたことを知ってから盾となる剣士になる為に修行してきた。
だが、肝心のダクトがやる気ゼロなのでブチ切れることもしばしば。その怒り具合から一郎に怯えられている。
しかし、ダクトが一郎と出会ったことで少しはやる気が出たと知って、共に魔王退治に行くことになった。
一郎が作った剣を何度も折る馬鹿力を持っている。折られる度に一郎は泣く。
【酒場の店主】
ガンツ
村に唯一存在する酒場のマスター。ギルドから依頼の手配して、村のギルド所属の冒険者に仕事を紹介する仲人をしている。昔は名をはせた冒険者だった。
イチェローの師匠とは飲み仲間で、弟子のイチェローの成長を見守っている。