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料理について

 ご無沙汰しております。


 最近読んだ小説で気になったことがありましたので、久しぶりに書いてみたいと思います。


 小説の中で料理がかなりのウェイトを占めている作品があります。あるいは主人公の作る料理にヒロインたちが感動したり、より心を奪われたり。

 もちろん、作り話の中ですので、あまり細かいことは言いたくないんですが、20年喫茶店を経営し、お客様に料理を提供してきた自分としてどうしても納得できないことを書いてみたいと思います。



 世の中には無理なことがあります。料理スキルがあり、作る料理に補正がかかる場合には、どんな料理も美味しくできることでしょう。ですがそれがない場合、作る料理がすべて美味しいなどということは、ファンタジーを通り越して荒唐無稽となってしまいます。

 思い出してください。あなたの親や恋人、奥さんの作る料理を。すべてが美味しいですか?

 美味しいものもあるでしょう。料理が上手な人も居るはずです。

 ですがいつも美味しいというのは違いますよね?


 やってるのは人間ですから必ず失敗もあります。塩と砂糖、ソースとしょうゆを間違えるなんてことも珍しいことではありません。ちょっと焦がしたり、しょっぱかったりなんていうことは、ほぼ毎回あると思います。それでなくても味覚は人それぞれ。万人に美味しいく感じる料理を作るなど言うのは、世界征服より難しいことです。


 それを食べたヒロインたちが主人公に好意を感じるところは更に怒りを感じます。私はそこそこの料理やケーキを出してきた自負がありますが、誰も私には惚れてくれませんでした><


 


 ところで、料理人が作るものなら美味しいのでしょうか?

 これも幻想だとわかりますよね。それならお店で食べるものはすべて美味しくなってしまいます。味覚が人それぞれなら作る人の味覚もそれぞれ。それにすべてを作ることのできる料理人等どこにも居ません。


 オムレツ、サンドウィッチ、おにぎり、ムニエル、野菜炒め、牛丼、親子丼、から揚げ、ステーキ、ソーセージ、ハンバーグ、etc。


 これらを作ることのできる料理人は何人いるでしょうか?

 もちろん、異世界ですから塩と胡椒くらいしかないんですよ。

 知らない野菜、味のわからない怪しいお肉、見たこともない魚たち、何の動物が産んだかわからない卵……。

 こんな異世界で果たして美味しい料理ができるでしょうか?

 私なら絶対無理です。ましてや惚れさせることなど。



 料理無双は現代知識チートになるのでしょうが、私には違和感しかありません。せっかくの楽しい小説ですので、作者さんたちにはもう少しだけ考えてほしいと思うのです。

 

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