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魚の目

作者: 井ノ下功

 

魚の目は 何を映す

青々とした悠久の海

白々とした刹那の泡

轟々と流る若き大河

細々と続く清き小川

そこに生きる自分の姿を

映す鏡は何処にもない

いつかその目が死んだとき

初めて自分の故郷を知る



魚の目は 何を見遣る

己を生かす小さな同胞

己を殺める大きな同胞

己を捕らえる悪魔の網

己を引き上げる鬼の糸

そこに悪意は含まれてなく

命を尊ぶ憂いしかない

いつかその目が死んだとき

初めて誰かの為になる



私の目は 何を知る

電子の波に犯されたこの目で

昔よりも弱体化したこの目で

己を虐げる冷たい言葉か

肩にかかる重たい喝采か

それとも輝く蜘蛛の糸か

そこに己の想いは無く

他人が全てを左右している

いつかその目が死んだとき

初めて意味を知るだろう


 

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