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8−9 アンダーグラウンドfeat. 絵画回収したり②

「すげぇすげぇ、ウチら二人相手に一応時間稼ぎしよー。しかもここはウチ等のホームやのになぁ」

「赤松さんやからな」

「じゃあ、赤松のアホが諦める程度にはおいつめよか?」

「そやね」榊とブリジットの同時攻撃を赤松が数秒さばき、離れる。始末屋の赤松、手負いでこの技能。諦めも早く背中を見せた。

「撤退も早いわ」

「まぁ、赤松さんがやられたら、仕事の続行も宋くんの救出もできないだろうからね」榊はひまわりを狙っている宋には何があっても自分達がやられる事はないだろうと話を進める。始末屋の宋は決して弱くない。

「あのバイトの男だっけ? クロよりちょっと弱いくらいやったっけ」ブリジットの評価。

「うん、リーダーシップはクロ以上かな」全体的なバランスは宋の方がいいだろう。単純な戦闘能力だけで数えればクロは榊やブリジット達クラス。

 そんな会話をしながら、絵画が保管されているであろう部屋を開ける。「怪我したくなければ抵抗やめや?」とブリジットによる脅しと身の安全を保障する言葉。「分かりました。悔しいですが従います」

「物分かりええやん」

「まぁ、久しぶりというべきかな宋くん、君らの目的は何かな? ちなみに俺たちはひまわりの護衛任務だ」そう伝えると宋は俯いて「ひまわりの始末」

「完全に真逆やん」

「ですね」この二人相手にどう抵抗しても無駄と気づき、二人に宋は尋ねた。「店長は無事ですか? 赤松店長」

 自分の事よりも自分のボスの心配をする宋に、ブリジットは舌打ちする。「ウチ等に勝てへん事悟ると早々に逃げたわ」

「そうですか、さすがは店長。無駄な戦闘にはなりえなかったらしいですね。ですが、十分な時間がありました。仕事は完了です」

「は?」とブリジットが絵画を見ると、ズタズタに引き裂かれている。「おい、ガキャ!やってくれたな!」

「あとは煮るなり焼くなり」と勝ち誇った表情で宋が言う。

「ウチ等の仕事はこのひまわりを守る事や。で、ワレら尼はこのひまわりを始末する事。なんでこんなまどろっこしい依頼がきたんか知らひんけど、ウチ等の仕事の邪魔したんや。よそ連れて行ってバラしたるわこのカスぅ!」

「BB、落ち着け」宋を殴り飛ばそうとしたブリジットを止める榊「止めんなやボス!」

「ほら、8枚目は手つかずだ」と一枚の絵画を手に取る榊。

「そんなひまわり見た事ない……」

「あぁ、なんだっけ? 古い小学校から貸し出ししてるひまわりだっけ?」

「馬鹿な、依頼は七枚のひまわりの始末」

「そう、俺たち宮水ASSの依頼はひまわりの護衛、それも最悪この8枚目だけでいい」

「あーそういや言ってたわ。じゃあ、ウチ等の仕事も完了か?」とブリジットが言う。

「自分達、“よる”と仕事の棲み分けがされていたと?」宋がそう聞くので、

「なんでだろうね」と榊は首を捻ってみせる。

 そもそも、この仕事は意味が分からない。「守るだけなら、宮水ASSだけでいい」

「確かにそうですね」

「ハリマオ会の依頼だけに俺たちは従っているけど、どうやら宋くん達尼も俺たち西宮もミッションコンプリートだ。六麓HSがどうなのか分からないけど、多分同じく敵にはなりえないだろう。宋君の無事を赤松さんに知らせてあげて、万が一襲撃とかされると凄い面倒だからさ。あと、一緒に行動してもらうよ。足ないだろう? 証拠の絵画も運ばないといけないし、手伝うよ」

「榊さん、すみません」

「いやいや、いつも美味しい串カツを作ってくれるしね」

「とりあえず祝勝会は“よる”でやる? ウチ、串カツくいたなってきたわ」

「はは、ブリジットさん、サービスしますよ」と宋が言って電話をかけようとするが、どうやら繋がらないらしい。しかたがないので宋は立ち上がり、ブリジットが三枚、宋が三枚、そして榊が二枚の絵画を運び大谷記念美術館から出る。「六麓HSも現場を離れたみたいだね。どういう状況か一旦玉風くんに連絡しよう」片手で携帯を操作する榊。

「えっ? 赤松さんが凄い剣幕で? おーけーこっちからかけるよ」

「店長ですか?」と宋が食いつく。

「うん、宋くん救出の為に何か策があるらしくて俺かBBに繋げろって事務所に連絡があったらしいよ。今から電話して聞いてみるから、その後代わるので無事を教えてあげるといいよ。しかし、ウチの宮水ASSにまけないくらい赤松さんところの“よる”も仲間想いだね。それは実にいいことだ」

「はい、いつも店長には感謝してます」

「じゃあ電話そういう事で」と榊が赤松に連絡を取る。すぐに赤松は電話に出てどなった。

『絵画と宋くん、交換じゃい!』

「えっ? 絵画? それなら赤松さんのところの優秀な従業員が始末して今一緒に運んでるよ」と言う榊の発現に赤松が理解できなかったので、宋と電話を代わり状況を説明させ、赤松の反応は、「は! どういうこっちゃ」としばらく無音状態で電話は繋がっていた。

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