72話 戦闘向きではないレガリア
桐谷はエルに少しだけめんどくさそうに質問を投げかけた。
「ねぇ、犬っていう人について、聞きたいんだけど」
「それは私だ、何でも聞いてくれたまえ」
「ママ、どうしてそんな偉そうにしてるの？」
「ただ言ってみたかっただけ」
「なら……どうして実の娘である賀留多ライを死の賭博事件に連れてきたんですか？」
「如月が選んだだけだ、私は関与していない、とだけ言っておこうかな」
「ならその如月という人はどういうレガリアを持っていた？」
「たしか掌握っていうレガリアだったような気がするな」
「ほぉ……それで、今までの発言に嘘はないんですね」
「嘘はついていない。おそらくな」
その時、外から悲鳴が聞こえてきた。
「……今の音って爆発？」
「そうだな、行ってみてもいいか？」
「行ってもいいのではないか？」
「そうか、なら行ってこようかな」
そして桐谷は爆発の音がした場所に向かった、私とエルも心配で一緒に行った。
「……うわ、同じ人が複数いるな。人間っていう種族なんだから、少しでも個性をだそうよ」
その時、緑の画面が複数、桐谷の前に現れた。
「私のレガリアは進化する！フハハハハ」
目の前には死んだラクイラがいた。だが恐らくクローンだと思う。
「お前のレガリアを禁止した！これでいっぱい殴れるぞ！」
「そーかそーか、なら心置きなく撃つとするか」
私とエルは奴らに向けて銃を向けた。
「体液ぶちまけやがれぇ!」
「いっけぇ！」
私とエルは一斉に銃を撃った。そして奴らには風通しのいい風穴が出来上がった。
「じゃ、部屋に戻ろうか」
「私は帰る、用があれば私の家をノックしてね」
「分かった、ならばいちゃー」
そうして私は帰った、レイはもうすでに帰っていたらしい。
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