50話 話し合いの進展
私は墓地を離れ、家に帰った。伊集院は少しだけコンビニに寄って帰ると言っていた。
(あの幽霊、動画サイトに出れば一躍有名なのに、どうしてあんなことをしたんだろう)
そんなくだらないことを言っている内に家の前に着いた。
「ただいまー」
通路には猫とペサディアが落ちていた。
「……どうしたの、二人とも」
「猫のマネをしてた」
「そうなのね……」
「しかし、フローズンの母上、とてつもなく強かった……」
「そうなのね……」
「私の話、興味ないように見えるんだけど」
「そうなのね……」
「やっぱりそうだ、いいんだ、ふーん!」
どうしてそこまですねるんだ?
「しかし、ママは?」
「確か誰かに呼ばれたからちょっと会議に行ってくるって言ってたな」
「私たちの出る幕じゃないかな?」
「恐らく……今すぐ地上に行こうよ」
「どうして?」
「私とフローズンの勝負、まだ終わっていないだろう」
「そうだな……審判はどうするんだ?」
「倉敷とレイでいいだろう、行くぞ」
「はいはい……」
そうして私たちは地上に出た。これが果たし状なのかな……
「さて、2本先取で動けなくなったら倉敷に治してもらうぞ」
「そのために呼ばれたの?」
「そう、ボロボロになったときに治せるの、レイと倉敷だからな」
「でもどうして私のレガリア、知ってるの?」
「レイから聞いたんだ」
そうして私とペサディアのタイマンが始まった。
「ってさっそく透明化してるなぁ!?」
これは拳同士の戦いだ、念のため腰にリボルバーをしまってあるが、この透明化をどうやって攻略するかなんだよね……
(音は何も鳴ってない、地面は土、遠くに行けば砂がある……使うとすれば砂だな)
私は砂のある方向に走った、足音は少しだけ聞こえてきていたが、確実に当たる距離に入るまで油断してはならない。
「砂の目潰しだ!!!」
砂は空気中に舞い、人の輪郭をくっきりと映しだした。
「そこにいるのか!!」
私は人の輪郭に向かって拳を叩きこんだ、だがその拳は受け流されてしまった。
「なるほど、姑息な手を使うと思ったら、このためだったか」
ペサディアは透明化を解除し、私の目の前に現れた。
「透明化はまぁまぁな精神力を使うからな……この姿のまま、戦ってやる、来い」
「それって、挑発のつもりなのか?」
私はペサディアに向かってスライディングをかました、だがペサディアは上に飛んだ。
「ほら、腰ががら空きだ」
私の腰の上にペサディアのライダーキックが当たった、ちょっと砕けた感覚はあったが……これぐらい、蚊が刺したものだ。
「何のこれしき……私には効いていないものだ……」
その時、バンカーの入り口が開き、数十代の車が出てきた。
「おっと、こっちに寄ろうか」
ペサディアが私を引っ張った。腰が砕けているのを見透かされていたのだ。
「やっぱり、私の方が強い、だけどレガリアを使った私の負けかな」
その時、運転席が見えた、伏黒がいたのだ。
「……あれって?」
その時、ママが車から降りてきた。
「ここで何をしてるの?」
「ちょっとタイマンをしてたんだ」
「そうなのね、今から政府軍が仕切ってるバンカーに行くよ」
「どうして?」
「話し合いの場を設けてもらったからね……ほら、乗った」
「ちょっとまってね……腰が砕けてるから……」
「はいはい、治しますよっと」
そうして私の腰の怪我は倉敷のレガリアで治してもらった、そして私たちは政府軍のバンカーに向かうことにした。
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