2話 Don't scream.
倉敷の寝床を用意している内に倉敷が起きてきた。
「おはよー」
「ほら、起きたんだったら仕事をしろ」
「何をしたらいいの?」
「木の枝を拾ってきたら?」
あまり声を大にするとメカトロンが寄ってくる可能性がある、だからあまり話さないようにしようとしていたが……この……お調子者が……
(喧しいな、でも死ぬことは無いだろう、ここはメカトロンが出にくい場所だ)
私は火を点けた。
(しかし、人が一人増えたが、こんな騒がしくなるとは、想定もしていなかった)
暇な時間に私は親の事を思い出していった。
(親は誰だったっけな、セリアかフローズン、どっちかは親の名前、そして私は過去、何をしていたんだ?)
そういえば、こんなことになった原因、思い返したことなかったな……
(確か、戦争で核が落とされた後、私は道端を彷徨っていた、そしてメカトロンが現れ始め、人を殺していった、その時の私はどうして生き残ったんだろう)
倉敷が帰ってきた、手にはいっぱい木の枝が抱えられていた。
「はい!木の枝!」
「あまり大声出すな、メカトロンに気づかれるだろう」
「それはそうだね、ごめん」
そして私は缶詰の蓋を開けた、鯖缶だった。
「また鯖缶か……3日連続だ」
どうして私は缶詰生活を強いられるのだ……不思議で仕方ない。
「缶詰なんて、贅沢ですね、私は道端の草を採って食べてましたもん」
「多分それ、毒草混じってるぞ」
「野草を食べて吐いた経験があるんですよね~」
(こいつ……今更感があるけど……アホ丸出しじゃないか!!!)
「あっ、今アホって思いましたね」
「いいや、言っていない」
「そうかぁ」
そうして私と倉敷は缶詰を食べた、飽きた。白米があればいいんだけど、ぜいたく言ってられない。
(……あのトランクに何があるんだろうか)
私は車のトランクを見た、手榴弾、銃弾、ボディーアーマーがあった。
(銃弾か、私の持ってるリボルバーに合う銃弾あるかな)
私は銃弾を漁り始めた、ショットガンの弾薬、アサルトライフルの弾薬、対物ライフルの弾薬、いろいろとあった。そして見つけたのは.45ACP弾、私のリボルバーに合う弾だ。
(これで弾が切れる心配は、なくなったのかな)
そして奥には銃器がたくさんあった、どうして私がそんな銃に詳しいのか謎だが、私にもわからない。
(これはM4カービンか、そしてこれがマクミラン TAC-50、対物ライフル好きだな、この軍隊は)
私のこだわりはリボルバーだ、理由は単純にかっこいいだけ、本音は発砲するとき、確実に弾が発射されるからだ。
「ねぇ、あなたの名前、聞いてなかったね」
「私の名前か、セリア・フローズンだ」
「セリア・フローズン……知ってる、セリア・ブラスコさんの子供でしょ」
「セリア・ブラスコ……知っているような知らないような」
(セリアという苗字は同じだが……)
「私ね、非正規バンカーの場所、分かるんだ」
「それは本当か!?」
「本当、まぁ、ろくな人が運営してないけどね」
「誰なんだ?運営をしてる人は」
「九州のヤクザだって、東京に引っ越してきたからここにバンカーを設置したっていうね」
そうか、ヤクザが絡んでるのね……ちょっとだけ怖いけど、行ってみる価値はある。
「行ってみよう、二人で」
「でももうすぐしたら夜だよ?」
「むむ……そうだな、今日は眠るとして、朝一番に出発だ」
「りょーかい」
そうして眠りについた、服が一枚しかないからもう下着とかがボロボロだ、バンカーで補充をしないと変態女になってしまう。こんな考えをして、今夜は寝過ごすことにした。
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