28話 レガリアの予兆
私と倉敷はケーキを選んでいた、偶にぬいぐるみが私に茶々を入れてくるが、かわいいものだ。
「倉敷って、なんかかわいいよね」
「そう?」
奥から樹砂の声が聞こえてきた。
「私には勝てないけどね」
「いや芋娘には言われたくないよ」
「そっかぁ(´・ω・`)」
そうして私と倉敷はケーキを買った。ぬいぐるみが接客をしていた、ぬいぐるみが働いてるから樹砂は仕事をさぼってるのか……
「さてと、帰るとするかぁ」
「そうだね~」
帰り道は本当に一本道だ、何か起こってもいいのに。
「ただいま~」
「おかか?」
ヌルがそう言って近づいてきた。
「ほんまか?ほんまか?」
「これ私と倉敷の分だからね」
そのことを言ったらヌルは奥の部屋に入った。
「バカヤロー」
「どうしたのよ、ヌルは」
「テンションがおかしくなったね」
「ねーねー?」
ヌルが話しかけてきた。さっきのテンションとは違った。
「透明になるんだよねー」
ヌルがどんどんと消えていった。
「いただきまーす」
「それ私のチョコケーキ……」
透明化しながらケーキを食べていた
「倉敷、後で買ってあげる」
「ありがと」
(一旦桐谷に調べてもらった方がいいのかな?)
「ヌル?後でケーキを買いに行こうか」
「ヤッター」
「倉敷も一旦来てよ」
「分かったよ、ケーキでも買いに行くんだろ?」
「俺はどうするんだ?」
「莉奈も来るの?」
「行くに決まってるよ、ささ、行こ」
その時、莉奈の体が分身しているように見えた。
「分身の術使った?」
「いいや、使ってない」
そう言って私たちは桐谷の家に突撃した。
「ここだよね、桐谷の家は」
莉奈は少し荒っぽい方法でドアを開けようとした。
「開けんかいッ!!!」
その声にびっくりした桐谷がドアを開けた。
「何をしてるんだよ、近所迷惑だ」
「ヌルの事について、ちょっと見てくれない?」
「分かったけどさ、なんか……嫉妬」
桐谷はヌルの胸元を見てそう言った。
「?」
当の本人はその事に気が付いていないらしい。
「まぁいいか、本名は草薙レイ、年齢は17歳、血液型はO型、バストサイズ……言いたくないな。そしてレガリアの部分だが、不明だと」
「ということは?」
「私の能力では分からないってことだ」
「ケーキ奢るからさ」
「そうなのか?」
「ああ」
「だが嫌だね、できないものはできないんだ」
「これだけ聞きたかったんだ、ありがとう」
私たちは桐谷の家を離れた、しかし、ヌルの本名が草薙レイか……当の本人はぽかんとしている。
「草薙レイ……だれでしょうか?」
「あなたの名前だよ、ヌル」
「思い出せない」
記憶喪失だから仕方ないかもしれないな……そして私たちはケーキを買いに行った。樹砂には糖尿病になるぞと言われたが……いいじゃないか。楽しめれば。
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