21話 ケーキ
眠りから覚めると目の前にケーキがおかれていた。
(なんなんだこれ……)
「あ、起きた」
「起きたって何なのよ、この目の前のケーキは何なのよ」
「ああ、ブラスコさんが置いて行ったよ、フローズンは甘党って言ってたよ」
「……フォーク持ってきて」
「自分で持ってきなよ、はい」
フォークを渡され、私はイチゴと一緒にケーキを食べた。
「好きな物は最初に食べる派なのね、私は最後に食べる派なんだ」
「……どうしてそこまで見るのか、私には理解できないな」
「ははは、私はちょっと外に出てるね」
倉敷は外に出ていった、私は黙々とケーキを食べた。
(今日って何かの記念日だっけ……いや、誕生日でもないし、なんだ?)
そう思いつつ、私は寝転びながらケーキを食べていた。だらしないと思う。だけどこれがいいんだ。
(うま)
その時、猫が私のそばに寄ってきた。
(猫がこれを食べるのか……?いや、テーブルを見るのだ)
私はテーブルを見た、そこには猫のおやつ、チャ~ルが置かれていた。
「……ほらほら~ケーキを食べるな~」
少し本心が出ているが、ケーキを食べてほしくない。
「食いついた、そしてケーキをテーブルの上に……あ」
食べかけのイチゴがぽろっと落ちた、それを見逃さない猫は食べかけのイチゴを食べた。
「……ああああああああああ」
「どうしたぁ!?!?」
倉敷が外から戻ってきた、ああっ、クソっ!
「イチゴ~倉敷食べられたぁ~」
「逆だよ逆、はい、イチゴ」
キッチンからイチゴを持ってきてケーキの上に乗せてくれた。
「いちご~」
「もう、猫に食べられたのね、可哀そうに」
そう言って慰めてもらった。
「いちごぉ~」
「フローズンってイチゴ好きなのね」
「そう、イチゴさえあれば世界平和できる」
「どういう事よ……」
そんな事もあってか知らないか、私の体力は回復した。
「よし、地上に行くか」
私は玄関を開けた、目の前には伊集院がいた。
「よう、口にクリームがついてるぞ」
「そう?」
「それはそうとして、地上に行かないか?金稼ぎにな」
「金稼ぎか、いいね、倉敷も行こうよ」
「ならヌルも連れて行くよ」
「じゃ、バンカー入り口前集合な!」
そう言って伊集院はバンカー入り口に向かった、私たちもゆっくりバンカー入り口に向かうことにした。
「しかし、寝起きの体で地上に行くなんて、自殺行為だな、でも仲間が居るし、どうだろうな」
「私がいるじゃないの、体を治すわよ」
「そうだったな、じゃ、行こうか」
そして私たちは地上に上がった。金稼ぎの時間だ。
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