106話 精神の継承
どうしてカサリーネはピッツォリに対してこんな情が湧いているんだろう。
「……ねぇ、どうしたの?」
「俺が連れてきたからだ……おれが……」
今まで強気だったカサリーネがこんな弱気になっているのはもはや異常だ。
「私は何も言えないな……私は先に行ってるよ」
私は奥に進んで行った、そして奥にいたのは如月……いや、キサラギと言った方がいいのか?
「……ここまでたどり着いたのか……それは褒めてやるが……どうして地球にいるメカトロンが少なくなっているか、知っているか?」
「知らんな、どうせ資材が無くなったんだろう」
壁に目線をやると赤い点がいっぱいついていた。
「……へぇ、地球に向かわせるメカトロンを少なくして決戦の場で一気に私にけしかける事なんだな」
(この量、私一人じゃ裁ききれない、一旦逃げるか!?)
私は逃げる準備をした、その時、後ろから足音が聞こえた。
「間に合ったようだね……フローズン、カサリーネが泣いていたが、どうしたんだ?」
「……倉敷か」
どうして戦えない奴がここに?
「へへっ、私はフローズンみたいに戦闘向けのレガリアじゃない、だが人は適材適所だ、私はフローズンを回復させるんだ」
その時、カサリーネは……
(おれが連れてこなければ……ピッツォリを死なせなかった……)
「リーダー、もういいでしょ」
「……どうしてもういいって言うんだ」
「だから、俺は……勝手についてきたんだ……自分の意思で、自分の足で、ここまで来たんだ」
(あれ……なぜピッツォリと話せているんだ……?)
「……人間はな、生きている人間に意思を託すんだ、だから……皆によろしく頼んだと伝えておいてくれ……リーダー」
俺は家をむいた、だが天井だったが、なぜか今だけは空が見えていた。
「……俺は先に行く、だから……皆にやさしくしてやってくれ」
そう言ってピッツォリが天に昇っていった、そして私のクアッドチェイサーが……赤く光った。
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