第89話 女魔王アフディ視点(AH2-17)
白山アツシ譚 第2部 第17話
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<女魔王アフディ視点>
異世界は魔族のための世界、つまり魔界である。
魔界には大陸や島があり、196のレジオにわかれている。
私は、18のレジオを任されている。
これまでは、大魔神ブラノス様が治めるレジオ1で、私に与えられているアフディ宮で暮らしてきた。
領地であるレジオの管理は、部下に一任してきた。
部下の判断に任せて、口出しをしたことはない。
報告も受けないことにしている。
しかし、今は、広大なレジオ86に居城を構えている。
そして、私が居城を置いたことで、レジオ86には人界とつながるゲートができた。
ゲートの向こうから人界の何者かが、侵入してくるかもしれないことは知っている。
人界に住む物好きなリョシファーは詳しく知っているかもしれないが、
わざわざ私から聞くこともないし、リョシファーから教えてくることもない。
そもそも上位魔神No.1がリョシファーというのが気に入らない。
私がリョシファーに劣っているところなど、何一つないのだから。
・・・・・・・・・・
人界から1人目の男がやってきた。
各王国をまわり、レジオ86の過去から現在までのことを調べていた。
最後に淡い感じの恋を与えて去っていった。
なかなか優秀な男であった。
ただ、危機は感じなかった。
人界からやってきた2人目の男に気付いたのは、・・・わりと最近である。
というか、・・・まだ半信半疑・・・ではある。
しかし、その男は、チートが過ぎるので、人界からやってきたと考えざるを得ないのである。
そして、その男は、私の親衛隊長になったので、確信が持てるまで、密着監視させてもらう。
まず、この男・・・完全な豹人なのである。
変装や変身による擬態ではないのである。
人界から来たとしたら、・・・人族であるはずなのに・・・
そして、ステータス・ウィンドウを覗き見ると、職業がイノベーターとある。
これは、人族や獣人族などでは、過去に事例のない職業である。
人界の上位神や魔界の上位魔神に与えられる職業なのである。
レベル99になった時の職業が何になるのか・・・
それによっては、とてつもない脅威となりうる存在なのだ。
リョシファーは、どこまで、把握できているのであろうか。
把握できていないのなら・・・アツシはもしかしたら・・・私にとってアドバンテージに成り得るかもしれない。
それを見極めることが、・・・まずは先決だ。
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