第87話 子飼リョウ視点(KO2-2)
大江カオリ譚 第2部 第2話
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<子飼リョウ視点1>
大江カオリさんが、報告書に没頭している。
まわりを寄せつけないオーラと楽しいオーラがでている。
知的好奇心が満たされていっているのであろう。
そんな彼女を見ていると、ついつい笑顔になってしまう。
教え子の成長を純粋に喜ぶ自分がいる。
そして、・・・いつか訪れるであろう、・・・確執への不安。
訪れないように努力はしていくが、・・・それはきっと、・・・避けられない未来であろうという確信もある。
訪れてしまうなら、・・・その日に向けて、万全の態勢を整えることも・・・私の仕事である。
・・・・・・・・・・
私も
・斥候チーム八王寺シュウの異世界O-TC-533報告書
・魔王討伐チーム白山アツシの異世界O-TC-533報告書
にじっくりと目を通す。
そうか・・・アフディはそれを選択したか・・・
我々が統括する魔族も、もちろん種族のひとつだ。
人族、獣人族、エルフ族、ドワーフ族と共存していくことは理論的には可能なはずだ。
対立や論争を引き起こす要因や問題はいろいろある。
・政治的な意見の相違
・宗教的な信念の相違
・資源の配分
・権力の配分
・性別、性的指向の相違
そして
・人種の相違
である。
魔族はその容姿だけではなく、能力の高さゆえの恐怖というものを、他種族に与えてしまう。
決して、すべての魔族が好戦的ということはない。
・・・確かに、好戦的な魔族が多いのは認めるが・・・
力があると使ってみたくなる・・・それなのだと思う・・・
アフディは、ブラノス様に相談していないだろうな・・・
私は調整役ではないのだが・・・
しかし、放っておくことはできない。
私は、ブラノス様のもとへ急ぐことにした。
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